『ぼくのいるばしょ、しょうじょのいるばしょ』〜羽の在り処〜
たかい、たかい、そらのうえ。
あおい、あおい、そのせかい。
したをみればひろがる、ちいさなもうひとつのせかい。
ここからみれば、そらとしたとはちがうせかい。
まったくべつで、なにもかもがおなじ。
ぼくはこのばしょでいきている。
なつがかおりはじめた。
ちいさなしたのせかいのなかで。
なつをみてみたい、ぼくのこのめで。
あかいゆうひがうみにしずむ。
あかいすなはまに、ちいさなかげがある。
ちいさなかげはのびていく。
あかいゆうひがしずんでいくたび、かげはとおくへのびていく。
かげは、しょうじょのたどりつけるところ。
のびているところまで、しょうじょはゆける。
けど、ひはしずむ。
かげはなくなり、しょうじょはいなくなる。
したのせかいからいなくなる。
ぼくとおなじ、はるかたかみをめざしてそらへ。
おおきなせかいへとんでいく。
しょうじょはまだ、うまくはとべない。
ぼくはしょうじょをつれていく。
じゆうにとべるはねのありかへ。
おおきな、おおきな、はねのありかへ。