ばよりんがうちにやってきた!

−突発式芸術の秋症候群−

ばよりんを買ってしまった。安いからというだけの理由で。(笑)

本当はね、ロールピアノが欲しかったんですよ。んにゃ、キーボードがいいんだが、今の部屋に置くと恐ろしいことになるもんで。だが友人に、
「キータッチした時のレスポンスが遅いよ?」
と言われて断念。

お店で触ってもみたわけですよ、勿論。そしたらもっと重大な問題が。

オクターブが足りなかった(笑)。あれじゃサティが弾けない。そのために買おうと思ったってのに。

元々うちのキーボードはマトモなピアノに比べて一オクターブ鍵盤が足りないのです。んで、弾けない曲なんかも出たのですね。時々。シロートに毛の生えたレベルなのでそんな問題にはならなかったけど。低音の足りない部分は左手嫌いなのもあいまって潔くばっさりカット。
それより更に一オクターブ足りなかったのだ。前回帰省してのたくたと弾いていた時に必要オクターブの範囲はチェックしてたので、これは使えないぞと。

そしたらさ。セールだったらしく(そこか!)ふと脇を見るとさ。

安いサイレントばよりんがロールピアノといい勝負の値段で売っている。

実家には愛用のキーボードが存在する→ばよりんも面白そうだとは常々思っていた→物書きにも多分使える→小さいから邪魔くさくないサイレントならいいじゃないかめーわくかけないし。
邪道極まりない思考回路を経て。
そのまま撤退(笑)。思いつきでばよりん買うほど高松も非常識じゃなかったらしい。

結局一週間ほど考えました。ネット見て調べたりしてさ。ばよりんの値段リサーチしたり、とりあえずしろーとでも音が出せるか確認したりさ。目下習いに行くほど時間はない。(断言)『書林清話』とえーごで手一杯。

そしたらこれがさー。まるでやる気をなくさせるような情報だらけでした。もうもう。ばよりん売ってるお店は、
「変なくせはつくかもしれないけど、弾いて弾けないことはない」
というスタンスなんですが、あまちゅあばよりにすとさんたちの論調ってのの大半がさあ。
「変なくせをつけるなんざあ言語道断!絶対習え!習ったって上達しねー奴がほとんどなんだっ!!!」
ぎゃああああっ。ばよりんはやっぱりシロートには敷居が高いのかっ?!金と時間のある人間の道楽なのか?収納スペースを取らないからばよりん買おうかなと思ったのは間違いなのか!(うん、それは間違いだろう by尉繚)

と、ぽん☆と思い出したのが。
『大草原の小さな家』。あれのチャールズ父さんはばよりんをいとも楽しく弾いてるが、間違っても○×メソッドに基づいて(よく知らないが教本があるのだろう…多分)習ったわけじゃなかろうさ!大体そんな金と暇があったら西部の開拓なんか行くものか!(断言)

と、なると。やはり『鳴ればいい』というスタンスは存在してもいいわけで、後はセンスと適性とやる気の問題というわけだ。と結論付けてしまったのが約一名。大体やるならばよりにすとじゃなくふぃどらーのほうがいいなあ、となんとなく思ったこともあり、経験豊かな方々の薀蓄をばっさりと無視した暴虎馮河に走ろうと腹を括ったわけでございます。私の人生暴虎馮河だよ…一事が万事……。

んで。
『楽器屋に行って店員さんが勧めに来たら買おーかな』
たるいい加減な結論を引っさげて楽器屋に行きましたところ。

滅多に声を掛けてこない店員さんが、ささささっとお勧めに来てくれたりなんかしたのであります。まあめづらしい。元々高松は店員さんが得意でない種族の上に店員さんのほうでもあまり寄って来ないのだ。
ばよりんセールの話をしてくれていたので、買う前にこれだけは確認しておこうとした質問が、こともあろうにこれである。

「全く触ったことのないシロートでも弾けるもんですか?」
「弾けますよ?」
ばんざーいっ!!!

高松は音の出ないサイレントばよりんを買って帰るつもりだったんだが、店員さんが勧めてくれたのはまともなばよりん。サイレントばよりんはイヤホンを外したら音が外にも聞こえるPCだのMDプレイヤーだのような仕様ではなく、アンプというものをつなげないとふつーに音を出すことはできないのだそうな。それに響きが違いますよ、と言われて考えてしまった。何より、サイレントばよりんよりちょっと高いくらいでまともばよりんも安くなってたのである。それにサイレントばよりん、骨だけ(笑)だしなあ。見た目、どうしてもばよりんみたいに見えやしない。
色々見せてくれて、(六、七万円のも見せてくれました。遊びで使うつもりのシロートには勿体ないので見物だけしてきました。やってる人にしちゃー安いんだろーが薄給の書庫官にはかなり痛い)当初目的のサイレントばよりんにしようかな、普通のばよりんにしようかな、と迷っていたら。

「折角ですから、弾いてみませんか?」
「シロートが弾いて鳴るもんなんですか?」
…風説の影響は甚大だったようです。

だいじょーぶですよ、というお兄さんに連れられて試奏室なる所に初めて入りました。自分で楽器買ったことないもん。当然防音で、中にはメンテナンス道具と思しき物体が机に雑然と載っていたり、壁に色々な弓がかかっていたりして、その中にお客様用の椅子が壁際にいくつか整列しておりました。して、ばよりん本体登場。生まれて初めて触ってしまった、ばよりん様に。(笑)

弦をお兄さんがはじいている間は良かったんですが、いったん弓を下ろすやいなや。

お、音がでかい!我が壁薄き破屋では間違いなく『めーわく』!

やっぱサイレントかと思いきや、音を小さくする金具があるそうで、それをつけて再び実演してくれました。テレビの音を大きくしてる程度か…CDを大きな音で聞いてるくらいか……。びみょーだな……。昼間なんてほぼ使わないだろうしな……。むー。と考えていると、ひょい、とばよりんがこちらへやってきました。

「折角ですから弾いてみませんか?」
わああああ!

ばよりんと弓の持ち方を教えてくれたので、とりあえず一番端にある弦をこすってみました。

〜♪

ぎぎぎー♪じゃ、ないぞ?!きゅきゅきゅきゅー!でもないぞ?
嬉しくなって、同じ行動を繰り返してみる単純なしろーと(笑)。

んで、も一つ嬉しいことに気がつきました。軽いのです。ばよりんという楽器は。肩が痛むとか腱鞘炎になるといった話ばかり聞いていたのでそれなりの重さもあるんだろうと勝手に思っていた高松の期待を見事にすかしてくれる実物の軽さ。

ばりばり練習してすごく上手くなろうなんて決意をしない限り、ピアノの鍵盤より手に優しいぞ、これ!

そんな殊勝な決意ははなからない。(笑)ばよりん、何とかなるかも……!と暴虎馮河思考、再び出現。

結局、一枚板を使っているいいのとセールのとを二つ見せてもらったのですが、音的にはそんなに違いないと言うことだった上に、シロートのお遊びにいいのをあてがってやっても宝の持ち腐れと化す可能性大ということで、最初に勧められたばよりんセットを買って帰りました。これで高松もばよりんユーザー。ぎゃああ。お店の人に、シロート向けの教則本を選んでもらって、ばよりん担いでおうちに帰りました。仕事帰りに。

んで、家に帰って食事も食べずに早速ばよりんケースなるけったいな箱を開けてみたわけです!開け、ゴマ!

その2につづく
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