ばよりんがうちにやってきた!
−はじめてのけがえ−


或るばよりにすとがゆっていた。

「弦は最低でもシーズンごと、弓の毛も年に二回くらいは替えたほうがいいですね」
ちなみにこれは、シロート向けばよりん雑誌の記事に出ていたものである。

そしてうちの安ばよりんをじっと見てみる。
切れた線以外張りっぱなしの弦。
買ったとき以来これまた張りっぱなしの弓。

なんたるコストパフォーマンスのよさっっ!!←大きく間違っている

弓の持ち方が悪いせいで、音がすかすかになるという問題はずっとついて回っていたのです。ちゃんと弓に腕の重さが垂直ベクトルにかかっていればいいのだが、変に浮かせているという。んでもって、発表会に向けて音質を少しでも上げようと悪あがきをしている最中に、ふとそれは浮上した。

「あのー、これって買ったときから毛替えとか弦替えしてないんですけど、しなくていいもんですかね……。」

そこで師匠のチェックが入った。

「弦は大丈夫ですけど、弓の毛は減ってますねー」

えっ。

弦の方が長持ちするもんなのか?!(笑)

あちこちのブログやHPを参考に眺めている限り、皆様あの弦がいいのこの弦がいいのと拘っていらっさるとゆーに。そして結構ぽこぽこ変えていらっさるとゆーに!
弦の優劣や変更周期に関しては熱い議論が交わされているうぇぶ世界。(そして弦の変え方なんていう超どしろーと向け情報はヒットしない)なんだが、先生は、はっきり弦は変えなくていいと言った。
ええ、この連載が始まったときからの付き合いですぞ、うちの弦は。(笑)何たる長寿!

というわけで、技術を一朝一夕で飛躍的に伸ばすのは無理なので、金で解決できることはしてみることにしました。年に二回替えるべきものを二年も持たせたなら、替え時でもあろーさ。

今度は先生にお願いして、うちの弓君は工房へと旅立っていきました。そして。

グレードアップして戻ってきた(笑)

一週間後というスピード修理で、新しい毛をつけてもらい、麗々しく箱にまで入れてもらった我が安セットの弓君によくわからない感心をしていると、
「その弓変わってて、毛替えするときに弓の箱が開かなかったらしいんで、開くようにしたみたいなんですよー。ちょっと隙間空いちゃってますけど、壊れてるわけじゃないって伝えてくださいっていわれました」
という伝言が。
…そこだったのか、うちの安セットの落とし穴。

ばよりん屋さんのHPなんか見てると、よく目に付くのが、

安セットだと調整が利かないからマトモなものに買い換えないといけないケースあり

というご注意だったりするのですね。←ちなみに素敵なばよりん屋さんのセットだとやはりお値段も素敵です(笑)楽器が素敵なので仕方ないんですが

ひどいのになると音程調節のペグ=糸巻き(其九で動かなくなりただ修理に旅立った部分)が作り付けで動かないというブツまであるそうだが、とりあえずうちのは動いていたんで、本体は滅茶な造りをしてないと安心していたのですよ。
穴は弓だったか!
コストを下げるために安い弓がついてることもあるというのは知ってたので、変に納得。

弓の毛替えしてもらっただけなのに、マトモな弓に昇格させてもらってありがとうございます〜とひたすらお礼を申し上げたのは論を待ちません。

とりあえず弓の毛もリニューアルしたことだし、さあっヘンデルのブーレをいざ弾かん!となれば熱血体育会系ばよりん修行にもなるのでしょうが、そんな殊勝な気は最初からない。

高松はとっととウィーンへ高飛びし、音楽の都に飛んだにもかかわらずばよりん関係には何一つ関わらずに戻ってきたのでございました。

間違えずに最後までたどり着くぞという低レベル極まりない目標を立てていたのですが、一応リュリからはランクダウンしているせいか、

強弱をちゃんとつけましょう(笑)

と指導を受けつつばたばたしていた二月三月。ええ、pもfもクレッシェンドもデクレッシェンドも今まで華麗にスルーしていたさ!
こんな恐ろしい状態でも、発表会は容赦なくやってくるのでございます。


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