ばよりんがうちにやってきた!
−無知は何より恐ろしい−

さて、ありうべからざる安ばよりん抱えて先生のジャッジを待ったわけなのですが。

「あ、これ弾けるようになったら結構鳴りますよー♪」

というお墨付きに、安堵の胸を撫で下ろしたのでありました。(笑)

元々ばよりんファンでもなかったくせにノリと勢いでばよりん買った人なので、習うつもりがなかったこともあり『お店のセール品一式』で揃えて(?)いるわけなのですよ、基本的に。というより、セットになっていなかったら何が必要かも理解していないという半端じゃないドシロート振り。ええ、もう知識を振りかざそうなんて大それたことははなっぱしから考えちゃいません。振りかざすほどの付け焼刃の知識すらありません。高松のばよりん理解(?)なんて、

・ストラディヴァリとあまてぃとぐぁるねりは高いばよりんであるらしい
・せかんどばよりんはふぁーすとばよりんより下手な人たちが弾いているらしい

という、滅茶苦茶なシロモノです。ちなみにこの思い込みは現在に至るまで訂正されていなかったりします。単に何もわかっていないだけです、認めます。
まあ、無知を威張ることが趣旨ではないので(当然だ)、そのセール一式が必要最低限のアイテムだと思ってたんですね。(そしてオプションで買ってきた弱音器がやたらに使用頻度が高いと)そしたら、実際には使わないアイテムを一つ発見。
ピッチパイプというシロモノです。
ばよりんの四本の弦に対応する音が『吹けば鳴るからこれに合わせてチューニングしろ』というシロモノなのですが、これがドシロートには全くの無用の長物。何故かってーと。

・夜中に気合入れて笛なんか吹けるはずがない(笑)
・遠慮して吹いたら「すかー☆」と全く役に立たない空気音が出る
・マトモに吹いたって弦の音が笛の音と合っているかどうかがさっぱりわかっていないシロート(笑)

いえ、一番問題なのは理由その三です。切実。
これが出来ないゆえにチューニングどころではなく、音程はだだ乱れで、習うことを決意したってなわけなのですが、粗雑極まりない扱い方をされていた我がばよりんを見た先生、開放弦を一度弾いた途端に固まりました。

「音程…滅茶苦茶ですねー……(笑)。」

それが原因で習うことを……(以下略)。
ここで先生が颯爽と取り出したのは、何やらカード式の物体。聞くとデジタルチューナーというシロモノだそうで、〜♪と開放弦を弾くと、その張り具合に応じて『この音だよー』と知らせてくれるというスグレモノです。おお、そんな文明の利器があったのかとかんどーするドシロート。世の中は未知の事柄でいっぱいです。(笑)
その日は先生が全部チューニングしてくれたのですが、のちボーナスを当て込んでチューナーを買いに走りました。…と書くとどれだけ高いシロモノかと思われるでしょーが、高松が買ってきたのはディスカウント入ってた二千六百円くらいのやつです。これまた値段だけで選んできたという音楽性と全く無縁なセレクトだったのですが(お店の人はワンランク上のを勧めてくれたのだが、目下そこまで使いこなすレベルじゃない)、レッスンのときに先生に見せたらなかなか当りなシロモノだと判明。現在、弱音器と並んで大活躍しております。

そしてもう一つ先生を絶句させたのは。

「…なんでこんなに気合入れて松脂が塗ってあるんですか?!」(笑)
や…やりすぎた……。ええ、弾いたら本体に粉が落ちるほど塗りたくっていましたとも!!その割に汚れていなかったのは、放置してこびりついたらえらいことになるので弾き終わったらまめに拭いていたからです。
塗りすぎると弦の上で滑るから、音がかすかすになるんですよ、と教えてくれながら弦をあっさり分解した先生、ベランダで(笑)毛の部分をぽふぽふとほろってくれました。四、五分も…余程塗りすぎたんだなあ……。相当ほろった上に、これでも後半年は塗らなくていいとお墨付きを貰いました(笑)。毎日がしがし練習してプロ並に弾く人はもっと頻繁に塗るらしいのですが、高松みたいにいい加減に面白がって弾いてる人だとなまじ塗らないほうが身のためだそうです。夏だと融けてきて、毛がくっついてえらいことになったりもするらしい。ひゃあ。早目に発見されてよかった……。
ちなみに、「ケチってほとんど塗らない」と「塗りすぎた」では、「塗りすぎた」の方がまだマシのようです。免許のときの「前輪だけブレーキをかけるか」と「後輪だけブレーキをかけるか」では「後輪だけ」がまだマシ、というレベルに限りなく近いらしいのですが。

そしてチューニングを出来るようになったら、曲に入った。かの名曲、

かえる

です。(笑)けろけろけろけろくわっくわっくわっ♪

ここでいい加減な練習法のツケがきた。何しろシロートにあるまじきことをしていたんだから仕方ない。
つまり、

なるべく音を出さないように(笑)

ちまちまと弾いていたのが顫面にたたったのです。シロートはとにかく音を出すことに慣れなきゃならないってのに。先生の素敵なコメント。

「かえるさんが日干しになってますね……。」

ええ、まるでアスファルトにへばりついて干物と化しているかえるといった体です。
さすがに日干しがえるに懲りた高松、少し日中に起きられたら音を出して弾こうと思ったのですが、世の中そんなに簡単ではない。仕事とやめときゃいいのに手を出した独検のお陰で、休みは連日ひたすら動けず寝ている始末。あまりの動けなさに、友人から生きてるかメールが飛び込んだりした(笑)。
となれば、まだ仕事の余勢をかって動けている仕事帰りのオフタイムに何とかして鳴らすほかはないというわけで、再びない脳味噌をひねり始めるのであります。


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