商山のふしぎなおともだち

『張良の功績』として士大夫たちから持ち上げられている事例に、『劉邦の皇太子取替え阻止事件』があります。
奥様呂后と家庭内離婚状態の劉邦が、お戚さんという二号(数字に関しては深く詮索しないこと)さんに
生ませた息子と皇太子を取替えたれと目論んだ事件。
無論家庭戦争が勃発するにとどまらず朝廷二分してもめるわけですが、
何しろ皇帝本人が当事者の片割れなので逆転が絶望的。
しかし呂氏ことちーちゃんは頭のいい人です。一発大逆転をかけて、漢軍の最終兵器を引きずり出します。
はい、『隠居したる!』の張良こと子房。
はっきり言って脅迫されたしぼちゃんは、例の鉄面皮の微笑を浮かべてのたまいました。
「商山に四皓という賢人たちがいます。
彼らに頭を下げて太子のお守になってもらいなさい」
(私は具合が悪いんだ!ついでに誰にも会いたくないんだ!よくも押しかけたな、覚えてろ!)
相変わらずの二重人格です
実は四皓をトレードしようとして、あまりの行儀の悪さに就職拒否されたなまずさん。彼らがバックにいるんじゃしゃーねーやと太子の廃立を諦めた模様です。
おや何か言いたそうだね、護軍中尉
「だって、だって……」
だって、何さ?
「何なの、あいつら!」
「なんでこんなぶしゃいくでひまそーな奴とは仲良くして、俺のこと嫌うわけ?!ひどくない?!それに四皓って白髪のじじいたちじゃなかったのかよ!」
わ、私に食って掛かるんじゃない!

そうなんですね、本当は白髪でノーブルな人々だったそうなんです。
が。
4コマ目の三人しかいない四皓のキャラクターデザインは私の責任ではありません。(色付けだけは私の責任です)曾我蕭白という江戸時代の画家の描いた『商山四皓図屏風』に、こんな感じで載っているのです。これがノーブルに見えるでしょうか!(笑)いや、こんな人を皇太子のお守につけて大丈夫なのか漢帝国!これじゃしぼちゃんの嫌がらせです。
曾我蕭白という人は江戸時代の画家で、『中国の年画ですか?!』と見紛うような『群仙図屏風』を描いていたりもしますが、そのあやしさたるや『奇想の画家』たる称号(?)を奉られるほど、だそうです。高松は今年本業に絵描きの仕事が入ったんでネタ拾いに日本画を見だしたのですが、これが結構はまってしまった。曾我蕭白はテレビでやっていたんだが、「!?」と目が点になってしまった代物です。いやね、見れば見るほど抱腹絶倒しましたよ。解説を借りてきて、読んで二度笑いましたよ。しかし、絶対に家には飾りたくない!うなされる!保証する!『幻想旅行』に出てきた西王母もさりげに混じっているが空間歪んでる!これなら屈原がダッシュで逃げ出す!
興味があるモノズキさんは是非一見してみてくださいませ。


『商山四皓図屏風』(所蔵:ボストン美術館) 
向かって右側左側



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