別世界


羅浮山の都虚観から長寿に遊びに行った官吏がいるんだけどさ、道の途中で数十間の道室を見たのさ。欄干に道士がよっかかって座ってて、お役人を見て立ち上がろうともしなかったわけ。お役人はお役人は目茶目茶怒っちゃって、人をやって詰問しようとしたらさ、人も部屋もみーんな消えちゃってんの。結局羅浮山って、凡人聖人入り乱れてる地帯だからさ、一種の別世界に似てるんだよ。普段修行してる人だって何も見えない人がいるのに、お役人は一体何様っていうんで独り見ちゃったんだろう!たかだか凡人道士一人が見かけて立ち上がらなかったくらいでさ、何怒ることあるのってねえ?お役人にはこんなことになる必然がなかったわけだから、この人に会ったのはご縁があったからだね。


羅浮山ってーのは、晋の葛洪が仙術をマスターしたところとして有名らしいです。この人は有名人で、高松はつまみ食い程度しか読んでませんが『抱朴子』という結構ひっくり返って読めるものを書いていたりします。羅浮山の麓は梅の花でも有名だそうです。それにしても、こんな別世界は、やです。(笑)