本物の玉 |
今のご時世、本当の玉ってのはめちゃくちゃ少ない。金とか鉄でレプリカ作ったものだって似てないってのに、須砂の粉で後から作ったものまで世間では『真玉』っつってるけどさ。でも、そんなのまだまだ。特にaこと『タマモドキ』の見事なやつなんかわかんない。本物の玉ってのは、すべからく定州の磁器みたいな輝きがあって、傷つけることができない硬度の物をゆーのだ。後苑の老玉工にも聞いてみたんだけどさ、鑑定できる人はいなかったなあ。
aを『タマモドキ』と訳しましたが、それは書庫官の勝手な命名です(笑)。だって調べたら「玉に似た美しい石の名前」なので、そのまま固有名詞で出しても意味が通らんなと捏造。(いい加減な姿勢の作者で僕は辟易してます by子瞻)どういう代物なのか気になったので、埃にまみれた『康煕字典』の世話になりました。で、判明したのは。
@玉に似てるが玉じゃない(『説文解字』)
A単なる「きれいな石」を指す(『広韻』)
B君子は玉は貴ぶがaは賎しむ(『礼玉藻』)
ということでした。
「じゃあ玉ってのは石じゃないのか?!」
と思いません?…と思ったのでこちらも見ました。
@「きれいな石」(『説文解字』)
「・・・・・・・・・・(-_-;)」
ま、まあ続きもあるということで……。
@玉には五徳がある。潤いがあるのは温仁、肌理は義、鳴る音は遠智、
曲がらないのは勇、鋭いのは汲ナある。
(『説文解字』続き)
A堅くて潤いがある(『疎』)
君子と玉の関連文献は他にもずらずらありますが、読む気がないのでカット。
笑った中では。
B美貌のこと→「冠玉の如し」(『史記陳丞相世家』)
C珍しい食べ物
というのがありました。ちなみにBの出典、「おや?」と思った貴方は正解です。陳平の伝でした。
そうそう、定州というのは宋代に皇室御用窯がありまして、白磁が有名です。
…本文より解説が長くなってしまったなあ。このページを作るために引いた辞書四冊、資料集二冊(笑)。