| 『水滸伝1』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| 長編で中国の古典、そのうえ水滸伝。それだけで腰が引けそうだが、1ページでも、いや1行でも読めば引き込まれると言っておきましょう。国を立て直すために集まってくる漢(おとこ)たちが、熱くて、いっぺんに好きになってしまう。生き生きと志を持って生きるものたちはこんなにすばらしいのか!北方流にアレンジされているとはいえ、中国三千年の歴史をまざまざと感じさせられる作品。 一人一人がすごく魅力的なんですよ。もうすごい。 |
| 『水滸伝2』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| 文庫版2巻目も好調です。今回は、女を想う男というのが印象的。武松の潘金蓮、朱貴の陳麗、宗江の閻婆惜と、それぞれ関係はちがえども、すべてが男のためにある女なのですね。献身的すぎて気味が悪くもありますが、男が男らしくあるというためにはよく貢献しているようです。今後は別の種類の女性というのも見てみたい・・・けど出て来るのか? |
| 『水滸伝3』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| 三巻目にして、ようやく”世が動く”ことを予感させます。梁山泊という、反乱の拠点が定まり、活動が本格始動をはじめる。ページを繰るのが惜しい。ワクワクしてきますよー。 また、心が弱い仲間たちを立てなおす所としての、王進親子が物語をなごませます。強いものばかりえらいのじゃない、いろんな人間が共存し、同じく目標に向かえる、どんな人にも必要な場所があるというメッセージがあるようです。 |
| 『水滸伝4』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| とうとう、宗江が動き出します。3巻末で妾、閻婆惜の嫉妬で同志のケ礼華が死に、結局は閻婆惜も命を落としてしまいます。この罪を着せられた宗江。そして、閻婆惜を失った馬桂の裏切りと青蓮寺の李富との結びつき・・・。意外な展開となってきました。いよいよおもしろい。手に汗です。 民の苦しみを目の当たりにしていく宗江は無事梁山泊に入れるんでしょうか?彼らの志は遂げられるのでしょうか?結末まではまだまだ遠いですね。 |
| 『水滸伝5』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| 青蓮寺と梁山泊とがいよいよ対決。宗江は無事に救出、しかし、楊志は暗殺者に襲われます。魯智深は女真族に捕縛されており、とにかく、危機一髪なのです。 ”替天行道”の旗をかかげていくことの試練がはじまったという感じです。これからもっと大変なんだろうけれど。組織内で人が集まるということ、生かされるということがピタッときて楽しい。 |
| 『水滸伝6』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| 梁山泊に加わる人物が増えていきます。それが、ちょっと加速をつけている感じ。官軍の秦明将軍も加わりました。宗江が旅先でひろう者、また、他の同志が連れてくるもの、そのちょっとしたエピソードが楽しい。そんななかで、無邪気な李逵と、梁山泊の通信網を司ってる戴宗がつれてくる、王定六がずんずんずんずん走るところが気に入ってます。 |
| 『水滸伝7』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 人が死んでいく巻なのである。そう、とうとう梁山泊始動だからしかたないけれど、これからたくさんの人が命を落としていくんだなと思うとちょっと暗くなっちゃう。雷横、阮小五、時遷。ようやく人名を覚えた!と思ったのに。漢(おとこ)が志に燃え、あつい死にざまをみせつけてくれますってのがこの本の魅力だからしかたがないんだけど。悲しく、惜しい人物だからこそ、命をかけた戦いが美しくおもしろいということ。 読んでいて、ある法則をみつけました。彼らは死ぬ間際、回想をはじめます。過去の回想をはじめた人がいたらあぶないのよ。あぁ! |
| 『水滸伝8』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 梁山泊は、祝家荘攻めを開始する。堅固な篭城と化した祝家荘。呉用が考え出した秘策で苦しい戦が続く。そして、仲間の死。そのうえ林冲の死んだはずの妻が生きているとの情報が!あぁ、これからどうなるんでしょうか。 |
| 『水滸伝9』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| やっぱり林冲が好き。死んだ妻が生きているという、青蓮寺の罠にはまってしまう。でも、罠だろうが事実だろうが、彼女を救うために全力をつくすということを貫き通してくれる、その姿・・・、惚れます。おめめキラキラ。あー、現実にはこんなことないけど理想の男性像ですね。 敵も味方も、それぞれの志の元に集い、その思いをまっとうしようとする。この緊張感がたまりません。がんばれ!どちらも(梁山泊も、青蓮寺も)!!でも、やっぱり梁山泊がんばれと応援したくなります。 |
| 『水滸伝10』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| もう中盤ですよ。漢たちの戦いは本格的になってきます。まだまだ半分か・・・という半端なものは一切ない、といえます。宗はいよいよ梁山泊戦に本腰をいれつつあります。切り札として、地方軍の呼延灼将軍を投入してきます。晁蓋との対峙シーンは長く、息が詰まります。すごく肩がこってしまいますよ。ご注意ください。 またたくさんの人物が死んでいく。でも、北方謙三も言ってました。死に行くものにとらわれるな、と。戦い、死んでいったものたちばかりかまってられません。だって、次から次へと注目の登場人物がいるんですからね。ちょっと意味が違いますか? |
| 『水滸伝11』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| ここで、宗江と晁蓋、二人の頭領の意見の衝突に終焉がむかえられます。そうとだけ言っておきます。うっかり、先に結末を見てしまったので、読む前から呆然としてしまいました。非常に重要な巻です。最後に泣きました。ボロボロと涙があふれてきました。いいたいことはそれだけです。 |
| 『水滸伝12』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 塩に道を守り、動かしてきた盧俊義が青蓮寺に捕らえられ、ひどい拷問を受けてしまう。青蓮寺の執念と燕青の人智を超えた力をみせつけられる巻。 水滸伝も中盤を越え、ただ、すごい、かっこいいだけでなく、深く核心へと近づいてきたのだなと思わせられます。梁山泊は想像以上に大きくなってきました。 |
| 『水滸伝13』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 官軍の梁山泊制圧が本格化してきます。趙安と董万によって殲滅作戦へと進みます。そして、隙をつかれ双頭山が壊滅の危機に。梁山泊軍は迎え撃つことができるのでしょうか。 解説で、北方水滸伝は死ぬ水滸伝という話がでていた。原典ではすべての英傑が登場後というところを、北方氏のもとでは、ずいぶん早い段階で楊志の死から壮絶で印象深い最期が展開しているのです。そして、それは、必然なんだなとも思わせます。 そして、この巻でも壮絶な最期を迎える漢たちが登場します。死してなお生きている。「さらば」の言葉とともに崩れ落ちるシーンにまた泣いてしまいました。 |
| 『水滸伝14』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 戦いが始まった。そういう巻だ。官軍との本物の戦い。きっとこれからはたくさんの人が死ぬんだろうな(今まで以上に)と思うと、ちょっと怖くて遠ざかってしまっていた。でも、一度本を開くとやめられないんだよね。 |
| 『水滸伝15』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| どの寨がつぶれても梁山泊は壊滅する、というところまで追い込まれてきました。人智を超えた必死の攻防が胸を打ち、心を熱くします。そして、やはりたくさんの人が死ぬ。またいっぱい泣きました。再度、死に様のすばらしさを味わう本なんだなと思いました。 あと4巻。終わってしまうのが惜しくて、すごくゆっくり読んでしまう今日この頃。 |
| 『水滸伝16』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 梁山泊と宋との戦は一時休止。しかし、負けなかったとはいえ、壊滅的な打撃を受けてしまいました。たくさんの人が死にました。このあたりになるともう読むほうも(悲しすぎて)ぐったりですが、梁山泊も策を練る。それは、高きゅうを通じて帝に講和策をちらつかせるというもの。もちろん、立て直すための苦肉の策です。これでうまく時間稼ぎができました。 この巻の見どころは致死軍による青蓮寺急襲。あの大物を始末することができました。しかし、またたくさんの漢たちが死にます。泣きます。 |
| 『水滸伝17』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★☆ |
| 残すところあと3冊。ついに童貫の猛攻が始まります。ずっと表舞台に出てこなかった禁軍。うわさが独り歩きしているのかと思いきや、恐ろしい敵でした。どんだけ梁山泊が粘ってもいずれやばい・・・という状況です。終わりが近づいてきてるんだな・・・。 |
| 『水滸伝18』 北方謙三/集英社文庫/630円/★★★★★ |
| もう、これを読み終わったら1冊しか残ってない・・・と思いつつ、惜しみつつ読みました。戦いも終盤。楊令が子午山から梁山泊に合流してから、新旧交代の感がぐっと強くなります。そして、とうとうわたしの大好きなあの人が逝ってしまいました。最終巻は読みたいけど、読んじゃえば終わっちゃう。まだ買うのを躊躇してます。 |