―ホントに好きだって事…気づくのはいつだって遅いんだ―

 

 かなわない恋なんてはじめからしなければ良かったのに…自分の気持ちに気づくのも、もうどうしようもない位惹かれてることもなにもかもが遅かった。彼女を見たときからあの涙は他の男のために流していること、どうして気づかなかったんだろうか。

 ホントはその瞬間に恋に落ちていたのに、自分がまるで違う人になったみたいに素直にその気持ちを認めたくなかった。認められなかった。俺らしくも無く、上手く言葉にすることが出来ないけど、この気持ちから逃げていたのかもしれない。人を好きになることがこんなに苦しいなんて思っていなかった。もとより人を好きになったのは俺にとって、初めてのことだったから当たり前のことかもしれないけど…。

 

 

 次の委員会の日、俺は生まれて初めて相談をした。
「なあ…山岡…好きになる…ってどういうことだと思う?」
 山岡は驚いた顔を見せたが、一瞬後には普通の表情に戻っていた。
「…そーだなぁ…そのコのことがもっと知りたいって思ったら…もう好きがはじまってると思うよ…。何でも気になりだしたら、もう自分にも止められない…って俺は思うよ。」
 ―キニナリダシタラ、トメラレナイ―
 ドキンと心臓が脈打った。心の中を読まれてるのかと思った。今の自分の気持ちそのままだった。

「好きなんだろ?」
 「スキナンダロ?」このたった一言に、うろたえそしてドキドキする自分。自分が自分じゃないみたいに心臓が激しく脈を打つ。
「好きになっちゃいけないんだ…はじめからピリオドの打たれてる恋なんて、俺には出来ない…。その……この歳でなんだけど…初恋なんだ…」
 山岡がピリオド…の一言に表情を変えた。
「なんだ、、あいつ彼氏いるのか?」
「いないけど……好きなヤツがいる……」
「……好きなヤツがいるからはじめから諦めるのか?」
 俺は無言だった。美月…が紫…っていう友達の彼氏のことを好きなのは明白だったし、あの涙で気持ちの深さも重々わかっていた。
「それにいつが初恋っていうのも関係ない。人それぞれだろ?遅いってことも早いって事もないさ。」
 なんだかホッとした。胸のつかえが少し降りたような気がしていた。気持ちを吐き出すだけでも楽になるのだという事を身をもって体験した。
―考えてみれば彼女も厄介な気持ちを抱えてるんだ…友達と同じ人が好きで…好きな人はその友達と付き合いだした―
 俺より苦しい恋をしているのかもしれない…。かもしれない…ではなく、あの涙がその気持ちを如実に物語っていたなと、思う。

「山岡。」
 突然呼ばれたことに彼はびっくりしていた。俺はニヤッと笑った。
「聞いてもらって悪かったな。お陰で助かった。」
 山岡もニヤッと笑った。
「いえいえ。珍しいものが見れたな(笑)おまえのえ・が・お。」
 苦笑しながらそう言った。俺の顔で、答えを見出したのか山岡は何も聞いてこなかった。問題はたくさんあったけど、少しだけ、晴れ晴れとした気持ちだった。
―まだ…好きでいていいんだよな―

 苦しくても逃げない道を選択した。選択というのは変な言い方だけど、この好きな気持ちがある限り、そして彼女の気持ちが揺れているうちはこの気持ちを大切にしようと決めた。逃げることはいつでも出来るけど、それでは成長なんて出来ない。簡単に手に出来るやわなものではないけど、頑張ろうと思った。

まだまだ始まったばかりなのだから――

――――――――――――
Fin.

 

お、お、終わった〜(><)
やっと終わったっすよ〜おうおう(TーT)
慶介のお話はいかがでしたでしょうか?(ドキドキ)
なんか山岡クンがレギュラー化(爆)しつつある…
しかも顔も描いた(爆)それはまぁ後ほど…。
そんなわけで、感想お待ちしておりますvv

 

 

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