「特務機関、ネルフ?」
リニアレールに車が乗せられ、車が移動していく。
「そう、使徒の調査や撃退を目的とした国連直属の非公開組織。私もあなたのお父さんも、そこに所属する国際公務員ってわけ。」
「人類を守る、立派な仕事ってやつですね。」
カヲルはわざと皮肉っぽく答える。父は自分より仕事を取った、カヲルはそう思っていたからだ。
「何それ、皮肉?」
カヲルがそれに答えずにいると、トンネルを抜けてまわりの風景が広がる。
「すごい!本物のジオフロントだ。」
向こう側がかすんで見えない。地表の木々が小さく見える。とにかくここが地下だとは思えない広さだった。
「人類の砦、ネルフ本部よ。」
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「はい、はい、それは心得ております。はい、しかしそれでは…。」
それまで指揮をとっていた国連軍将校が、司令部だか統合参謀本部だか、とにかく上級機関の人間からの電話に答えていた。
「…分かりました。はい、失礼します。」
その将校はずいぶん食い下がっていたが、何か決定的なことを言われたらしく、あきらめて電話を切った。
「碇君、司令部から通達があった。これより本作戦の指揮権は君に移る。お手並み、拝見させてもらうよ。」
「恐縮です。」
指揮権がゲンドウに移った、すなわち担当する機関が国連軍からネルフに移ったということを意味する。
「我々の通常兵力が目標に対し無力だったことは認めよう。だが碇君、君ならやれるのかね?あのバケモノを。」
将校はモニターに映るバケモノを見て言った。
「ご心配なく、そのためのネルフです。」
ゲンドウは自信ありげに答える。スタッフその他も大体似たような顔。
「そうか。ま、がんばってくれ。」
それだけ言うと、将校達は発令所を後にした。
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