国連軍は退散し、スタッフも戦闘準備を進めている。

「で、どうするね?」

冬月がゲンドウにたずねる。ネルフは今、重大な問題を抱えていた。

「初号機を起動させる。」

「初号機をか?パイロットはどうする。」

冬月が「とんでもない」とでも言いたげな口調で言う。ネルフの抱える重大な問題、主力兵器のパイロットがいない、ということ。

「レイには、まだ…。」

ネルフ技術一課所属の赤木リツコ博士も似たような口調。どうやら色々とワケありなようだ。

「問題ない。たった今、予備が届いた。」

そういってゲンドウはモニターを見る。そこにはミサトと一緒に本部のどこかの廊下を歩く、カヲルの姿があった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「…ミサトさん。」

「なーに?」

本部を歩き回り始めて、かれこれ30分は経つ。その間に同じところをまわった回数は数知れない。簡単に言えば道に迷ったのだ。

「歩き始めて、ずいぶんたちますけど…。」

図星だったらしく、ミサトの動きが止まる。

「うっ、うるさいわねっ!黙ってついてくりゃいいのよっ!」

(……迷ったんだな。)

とその時、横のエレベーター開き、白衣を着た女性が出てきた。

「こっちよ、葛城一尉。時間も人手も足りないんだから、しっかりしてよ。」

「ごめーん。まだ不慣れでさ、ここ。」

2人はかなり親しいようだ。

「この子が噂のセカンドチルドレンね。」

白衣の女性が、カヲルを見てそういった。セカンドチルドレン?なんだそりゃ。カヲルはそう思った。

「あ、始めまして、渚カヲルです。」

おずおずとカヲルは挨拶する。

「私はE計画担当博士赤木リツコ、よろしくね。」

E計画?またしてもカヲルには意味不明な単語が出てくる。

「お父さんに会う前に、見せたいものがあるの。」

「見せたいもの、ですか?」

三人はエレベーターに乗り、どこかのフロアに下りていった。



ご意見ご感想は掲示板へどうぞ。

もう一つの、世界

Return to Top
Return to This Novel Index