「My wish・・・」
第21話 「詩織、作戦決行」
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練習試合の翌日。
遅刻ギリギリで登校してきた公は、廊下を急いで教室へ向かった。その時、
なんだかいつもと違う気がした。廊下で話をしていた女子生徒が、こっちを見て
ひそひそ話をしているような気がしたし、誰かに見られているような視線も
感じられた。
「なんか変だな・・・」
雰囲気が違う校内を歩き2年A組の教室に入ると、すぐにチャイムが鳴った。
チリンチリン、チリンチリン
「危ない、危ない」
急いで席に着くと、好雄が話しかけてきた。
「おまえ、昨日凄かったな」
「練習試合のことか?」
「そう」
「まあ、昨日は出来過ぎかもな」
「それより、今ここに来るまで、いつもと違う感じしなかったか?」
「ああ、そうなんだよ。なんでなんだ?」
「そりゃあ、おまえ・・・」
ガララ
「おっと先生が来た。続きは休み時間にな」
「あ、ああ」
『何なんだ一体?』
体育やら移動教室やらで、好雄の話を聞くことが出来たのは昼休みだった。
買ってきたパンをのせた机を挟んで、好雄と向き合う格好になる。
「で、何でなんだ、これって」
パンを食べながら、話の続きを促す。
「昨日の練習試合だよ」
「練習試合?それがどうしたんだ」
「あの試合TV中継されただろ。それに、末賀に見に行った生徒もいたはずだ」
「で?」
「お前って、全然自覚ないのな」
「なにがだよ」
「お前、結構というか大活躍してたじゃないか。それを見た女の子達がだ」
好雄は手を胸の前で組んで、ちょっと上を見上げ声色を変えて叫ぶ。
「キャーーー、あの人格好いいーーーー。名前はなんて言うの?2年A組の主人公?
キャーーー、主人せんぱーーーい」
「ゴホッ、ゴホッ」
ゴクゴクゴク。
公はアップルジュースの紙パックを手に取って、喉に詰まったパンを流し込む。
「はーーー。急に気持ち悪い声出すな」
「失礼な。まあ、こういうことだ。昨日の試合を見た女子の中で、お前は今や
人気急上昇中なんだよ」
「ふ〜ん」
「ふ〜んておまえ、それだけか?」
「まあ、好意を持ってくれるのは嬉しいけど、別にどうにかなるってもんでもないだろ」
「クールな奴だな。まあ、お前にはな・・・」
と言いながら振り返り、今は誰もいない一番前の席を見る。
「あの〜」
「ん?」
公は突然声を掛けられ横を向くと、見たことがない女の子が2人立っていた。
1人は声を掛けてきた子の後ろに隠れるようにしている。どうやら1年生のようだ。
「俺?」
「はい。主人先輩ですよね」
「ああ。そうだけど」
なんだかモジモジしている。
「ねえ、お願い」
後ろにいる女の子が裾を引っ張って促す。
「わかったわよ。あ、あの握手して下さい」
「は?」
「言っちゃった、言っちゃった」
何を言ってるんだこの女は。とは思ったが公が手を出すと、その手をギュッと
握ってブンブン振る。
「キャー、キャー」
「次、わたしわたし」
後ろにいた女の子も前に出てきて、キャーキャー言いながら握手をする。
「ありがとうございます。バスケット頑張って下さい」
「ああ、ありがとう」
二人は礼をして教室を出たが、なおも騒がしく廊下を歩いていくのが聞こえた。
「なんだありゃ」
「羨ましい奴」
「そうか?」
「バスケット選手にしては低い身長を身体能力でカバーして、大男の壁をすり抜けダンク。
それも日頃の努力の結果か。そして甘いマスク、ってこれは違うか。
いまに『主人先輩、付き合って下さい』とか言われるぞ」
「ば〜か」
レイはその光景を、女子と話をしながら自分の席で見ていた。
『まさか、あれほど人気が出るなんて思わなかったわ。』
自分が好きになった人を自慢したいような気になって、TV中継を実行したの
だが、これほど人気が過熱するとは思わなかった。
『主人くん。大丈夫かしら』
「ちょっと、失礼」
女子にああいう風に扱われて有頂天になってないか心配になり、ちょっと確かめようと公の元に行く。
「やあやあ、庶民」
「ゲッ、伊集院」
「僕のお陰で君も有名人になれたねぇ。まあ、僕には遠く及ばないが」
「はっ。そんなことどうでもいいんだよ」
「ほう」
「俺がバスケをやっているのは、女の子にもてるためじゃないからな」
「ははは、負け惜しみを。まあ、そういうことにしておいてやろう。ハハハハハ」
そう言って、席で待つ女子の輪の中に戻る。
「なんだあいつは。いつもいつも」
公は伊集院の後ろ姿を睨みながらぼやく。
『こんなに人気が出たのは予想外だったけれど、さすが私の見込んだ男性、これ位じゃ
うつつを抜かしたりしていないわね』
席について女子と話をしながら、ホッと一安心するレイだった。
この時詩織は、昼食を済ませた後図書室で本を読んでいた。
すると、どこからかひそひそ話をする声が聞こえてきた。
「・・・・・主人・・・・・・」
「主人?」
顔を上げると、詩織の前の席で1年生らしい女子が3人、小声で話している。
「2年の主人先輩でしょ?昨日の試合格好良かったよね〜」
「うんうん。あの身長でダンクだもんねぇ」
「そうそう。こう空を飛ぶような感じ?」
「・・・・・・」
昨日の試合を見たのだろう、公のことを話している。詩織はなんだかその場に
居づらくなったので席を立つ。
教室に戻る前にトイレに寄ったら、今度は3年生らしい女子の前を通り過ぎる時に
聞こえた。今度は確かめるために歩くスピードを緩めて、耳をダンボのようにして
盗み聞きする。
「2年の主人くん、格好良いよね」
「うん。なんかピョンピョン跳ねて可愛いよね」
「・・・・・・、まただわ」
それから教室に戻るまでの間、何回か公の名前が耳に入った。どれも好意を
持っているような内容に感じられた。
5時間目が始まったが、詩織は授業が耳に入らなかった。さっきのことで頭が
いっぱいだったからだ。
『みんなが公くんの噂をしている。昨日の試合ですっかり有名人になっちゃったわね。
でも公くんが格好いいのはなにも昨日からじゃないのよ。私はずっと前から彼を
見てるんだから。新参者には負けないわよ』
一過性のファンなんかには負けないと、対抗心を燃やしていた。
放課後。
部活動が始まると、体育館には公が目当ての女の子が20人以上集まってた。
今までの公のファンといえば、女子のバスケ部員の中に隠れファンが少数いた
程度だった。あとはほとんどが木本ファンで占められていた。
それがどうだ。今はこんな状況になった。
「憎いね、この色男」
「なんだよ、木本」
「すっかり有名人になりやがって」
「関係ないよ」
「ははは、おまえには意中の人がいたか」
「勝手に言ってろ」
「キャーーー、主人先輩ーーー」
部活が始まると、公がシュートを入れるたびにファンの間から歓声が上がる。
詩織はそれを苦々しく見ているだけだったが、その視線の先には優美が野次馬を
追い出そうとモップを振り回しているのが見える。
「あの子すごいわ」
他の子には負けないと思いつつも、どうすればいいか悩んでいた詩織だった。
グラウンドでは、沙希が同じサッカー部のマネージャーである1年の秋穂みのりと
話をしていた。
「虹野先輩」
「なぁに、みのりちゃん」
「私、さっき体育館の横を通って来たんですけど、なんか女子がたくさん集まってましたよ。
20人位いたかな」
「えっ?」
「何かあるんですかね」
「う、うん。なんだろうね」
『それはたぶん・・・・・』
休み時間にも教室や廊下で公のうわさ話をしている声が聞こえたが、体育館に
見に行く子がそんなにいるとは予想していなかった。
ピーーー!
「藤崎さんは、どう感じてるんだろう」
呟きと休憩を知らせる笛とが重なる。
「えっ?何か言いましたか、虹野先輩」
「ううん。何でもないよ。さあ、お仕事よ。私は洗濯物を取り込みにいくから、
みのりちゃんはみんなにタオルを出してあげて」
「はい」
沙希は部室の横にある物干し竿の所に向かう。
「んーーー、いい香り〜」
干してある洗濯物の間に入り深呼吸をすることで、陽の光をたくさん受けた
ユニフォームからお日様の香りを吸い込むことが出来た。
沙希はこの瞬間がたまらなく好きだった。洗濯が好きな理由の1つだ。
「公くん、大丈夫かなぁ」
部室の脇にある机で、イスに座って取り込んだユニフォームをたたんでいる
と、ユニフォームに影が落ちてきて、突然声を掛けられた。
「俺がどうしたの?」
「きゃっ!」
顔を上げると、そこには公が立っていた。
「あれ、公くん。練習は?」
「なんか俺目当ての女の子が集まってきたんだけど、無視して練習してたんだ。
そしたらコーチから『あ〜うるさい。主人、おまえちょっとどっかに行って
休憩してろ』って言われて、走って出てきたんだ。で、別に行く当てもないし、
沙希ちゃんはどうしてるかなって」
「そうだったの。なんにもないけど、ゆっくりしていって」
「うん。そのつもり」
そう言って、前のイスに腰掛ける。
「ふふ。それにしてもスゴイネ公くん。部活を見に来る子までいるなんて、
すっかり有名人だね」
「う〜ん。それ、好雄と木本にも言われたんだけど、俺は何とも思ってないんだよなぁ。
女の子にもてるためにバスケやってる訳じゃないし、まあ悪い気はしないけどね」
「そ、そうよね」
「それに、こんなのはすぐにおさまるよ」
「そうね」
『ホント、早くおさまるといいけど。それにしても、公くんがそう言う風に考えていたなんて。
ちょっと心配しすぎたかな』
鼻の下を伸ばしてデレッとしている。とはいかないまでも、満更でもないんじゃないかと
思っていたから、こういう言葉を本人から聞くと安心する。
「あれっ、公くんそこ」
公が着ているTシャツの脇の所に破けている箇所を見つける。
「んっ?ああっ!破けてるよ〜、気に入ってるTシャツなのに」
「良かったら私が縫ってあげるよ」
「ええっ。いいよ、沙希ちゃん忙しいだろ」
「いいからいいから、脱いで。すぐに済むから」
「脱いでって・・・・・。そ、そう?それじゃあ」
公は一気にガバッと脱ぐと、上半身裸になる。
「キャッ」
裸になるのは当たり前なのに、あまりに急だったので思わず手で顔を覆い隠す。
「どうしたの?」
「ううん。ちょっとビックリしちゃって。じゃ、じゃあちょっと借りるね」
ちょっと動揺したが、ポケットからソーイングセットを出して、針に糸を通す。
「おっ、1回で通すなんてすごいね」
「ふふ、凄いでしょ」
沙希は慣れた手つきで針を操る。
『いいな、こういうのも。ホント家庭的だよなぁ』
「へ〜、うまいもんだ」
「部員のユニフォームをよく縫っているから。それにこれくらい誰だって出来るわよ」
「ふ〜ん。サッカーって倒れたりするからよく破く奴いるでしょ。大変だね」
「ううん。マネージャーの仕事だもの。大変なんて思ったことないわ。はい、で〜きた」
「ありがとう。沙希ちゃん」
そう言いながら冗談気味に、子供を褒めるように頭を軽くなでる。
「あっ!」
突然の行為に頬を赤くする。
『なんだか、くすぐったい』
恥ずかしいけれど、嫌ではなかった。
「虹野せんぱ〜い」
すぐそこからみのりの声が聞こえてきた。
「こっちかな?あ〜、何をやってるんですか」
部室棟の影から顔を出したみのりは、裸の男と一緒にいる沙希を見つけて大声
を上げる。
「わっ、みのりちゃん。なにかあったの?」
「なにかあったのじゃありません。誰なんですかその人。しかも上半身裸で〜」
公を指差して、疑いの目で睨む。
「えっ?ああ、何でもないのよみのりちゃん。この人のTシャツが破れていたから、
縫ってあげていたの」
沙希は何でもないのよと大袈裟に手を振る。
「ホントにそれだけですか?」
みのりはなおも疑いの目を崩さない。
「あっ、公くん。この子は同じサッカー部のマネージャーで、1年の秋穂みのりちゃん。
で、こちらはバスケット部の主人公くんよ」
「よろしく秋穂さん」
「えっ?あっ、よろしく」
「で、みのりちゃん、どうしたの?」
「えっ?ああ、コーチが呼んでいましたよって・・・・・」
このままここにいたらどうなるか分からないので、沙希とみのりが話している隙に
さっさとこの場を去ろうと、公は静かに立ち上がりダッシュで逃げる。
「あっ、逃げるな〜〜〜」
『チャ〜ンス!!そっ〜っと』
やましいことは何もないのだが追求されるのも嫌だったので、みのりが公の方を
気にしている間に、沙希もこの場を逃れようとする。
「あっ、虹野先輩まで〜」
「コーチが呼んでいるのね〜〜〜」
沙希はすでにそう言いながら、グラウンドに向かって駆け出していた。
「むむむ、あの二人あやしい」
部活が終わった。
詩織が校門へ向かっていると、前を歩いている公を見つけた。声を掛けようとした時、
遠巻きに公のことを見ている女の子が数人いるのを見つけた。
見ているだけなのか、はたまた一緒に帰ろうと誘おうかどうか迷っているのか。
「こんな所にまで・・・・・・。あっ、そうだ」
詩織はいいことを思いついた。公に思いを寄せる子が大勢出るのは、公がフリー
だからではないのか?浮いた噂がないから、「私が・・・」という子がいるのだ。
よく近くにいる私でさえも、ただの幼なじみとしか見えていないのだろう。
それならば、もっと仲良くしているところを見せつければどうだろう。
例えば、一緒に帰る姿を見せつけるとか。そうすれば、勘のいい子なら私の
気持ちを察知するのではないか?噂になることなんて気にしている場合じゃない。
しかし、もし公の耳に入ったら・・・・・。
「でも、公くんは鈍感だから」
などど勝手な予測をする。(実際そうなのだが)
この間約2秒。
「思い立ったら即実行よ」
公に向かって走り出した。
詩織の前を歩いていた公は、周りにいる女の子が自分のことを見ているなんて
気付いていなかった。ただ、あそこに立って何してるんだろう程度にしか思っていなかった。
「公く〜ん」
「あっ、詩織も今帰りか」
「うん。一緒に帰りましょう」
「うん。じゃあ、行こう」
詩織は公の横に並んで、周りをチラッっと見る
『ふふふ。負けないわよ』
「あれは2年の藤崎さんだわ・・・・・」
それを見た女の子達はどう思ったのか。いずれにせよ何らかの噂は立つだろう。
そして、その光景を遠くで見ているもう1つの影があった。
いつもの堤防沿いを二人で並んで歩く。川に掛かっている橋には、帰途につく
車の列が出来ているのが見えた。
「公くん、昨日は大活躍だったね」
「昨日は出来過ぎだよ。末賀も次は簡単には勝たせてくれないだろ」
「そうね。同じ所に2回続けて負けるなんて、くやしいもんね」
「ああ。こっちも、もっとレベルアップしないと」
「ふふ」
「ん?俺なんか変なこと言った?」
不意に笑われたので、横を向いて目を丸くする。
「ううん、そうじゃないのよ。公くん、バスケを始めてから変わったなぁって。
一つのことにこんなに打ち込むなんて、中学の頃にはなかったでしょ」
「そうだね。今はバスケがすごく好きだし、昨日末賀に勝ったことで全国も見え
てきたから。詩織に負けてらんないよ」
「ふふふ」
「また笑う〜」
「ごめんごめん。でも、目標に向かって突き進む男の子って素敵だよ」
「えっ?ははは、褒めたって何にも出ないぞ」
「えーーー、なにかおごってもらおうと思ったのにぃ〜」
「コラッ」
詩織の柔らかい髪を軽く小突く。
ポフッ!
「キャア」
頭に手を乗せて大袈裟に驚く詩織。
「ははははは」
「ふふふふふ」
二人の笑い声が重なる。
『この楽しい時を誰にも渡したくない。虹野さん、早乙女さんにも』
それから1週間というもの、詩織は毎日公と一緒に帰った。校内でもそのこと
についての噂が立っていることは詩織の耳にも入っていた。
今日も一緒に帰ってきた詩織は、自分の部屋でほくそ笑んでいた。
「作戦大成功ね」
今では帰りに待っている女の子も、ごく少数になった。これはもうすぐいなく
なるだろう。練習時間も最初の頃に比べれば人数が減ってきた。
まあ、公に迫りさえしなければファンはいてもいいという考えに変わってきた。
「公くんは格好いいんだから、いて当然よね〜」
最初の頃に比べれば、全然余裕になった詩織ちゃんでした。
しかしここに、そんなことはお見通しの者がいた。もちろん虹野沙希である。
いつもの公園で自主トレの手伝いをしている沙希は、詩織にはない公との時間
を楽しんでいた。
「ねぇ公くん。今日藤崎さんと一緒に帰った?」
「うん。よく分かったね。なんか最近待っててくれるんだ」
「やっぱりね」
「やっぱりって?」
「ううん。何でもないよ」
詩織が異常発生したファンを一掃しようとして、今回のような行動にでたのはすぐに
予測できた。そしてそれは成功した。これは沙希にとっても喜ばしいことである。
まさに漁夫の利というものだ。
詩織には感謝している。お礼を言いたいところだが、恋のライバルである自分に
面と向かって言われたら、どう取られるか分からない。
『宣戦布告に取られる可能性が大きいだろうし。でも・・・・・』
「公くん、藤崎さんにありがとうって言っておいて」
「なんで?」
「いいからいいから。あっそれと、深い意味はないからって」
「???分かった」
次の日の詩織との帰り道、沙希からの伝言を伝えた。
「虹野さんがそう言ってたの」
「うん」
「そう」
それを聞いた詩織は複雑そうな笑みを浮かべていた。
公にはその意味が全く分からなかった。
つづく
あとがき
第21話いかかでしたか。
副題を見返したら、詩織というのが入っているのが2に対し、沙希が4もあったので、
今回は詩織って入れてみました。(^_^)
公に接近を試みる女生徒が急増しましたが、
何話も持ち越すのは面倒なので、1話だけで詩織ちゃんに
始末してもらいました。(^_^)
優美ちゃんは力で排除してましたが・・・・・。
沙希が詩織に伝えた言葉、詩織ちゃんはどう感じたのでしょうか。
そこら辺は皆さんで想像してみてください。
でもホント、沙希ちゃん自身には深い意味はないんです。
ただ、お礼を言いたかっただけで。(ここでフォローしてどうする)
では、次回をお楽しみに。