第1日目 一枚の紙切れ
 
家族で食事をしようとお店でまったりしていた平和な午後。
「ちょっと電話してくるね」と、父が席を立った。

戻ってきた父の手には、一枚の紙切れ。
兄と私は、深い意味もなく「どこに電話したの〜?」と訊ねた。手渡される一枚の紙切れは、ある工事の施工契約書。見知らぬ業者。怪しげな記入漏れ。

「おじいちゃんが、工事してもらったらしいんだけれど、ちょっとおかしいから電話してみてるんだけれど、出ないんだよね」

ふと目をやると不安そうな顔をしている祖父。
何となく嫌な予感がしたけれど、話を続けるとますます祖父を不安にしてしまうと思ったので、とりあえず追求するのは中止。


その夜。
父から、その領収書を借りてきちんと読んでみる。
下方に小さな字で、クーリングオフ(その言葉は使ってなかったけれど)の説明がある。契約した日から今日までを指折り数えてみた。7日目。

インターネットで検索開始。
クーリングオフ対象の商品・サービスと、対象外の商品・サービスを調べる。同時に、祖父に電話をして話を聞く。


契約書によると工事は、「床下の消毒」

祖父の話
「床下にゴキブリの卵がたくさんあるから、消毒しないと大変なことになる」と言われたから、「それは困る。」と思ったのでお願いした。


クーリングオフでいけるかもしれない。
両親に、この件に関しては私に一任してもらえるように頼む。祖父にも。

翌日は、契約日から8日目。
万が一のことも備えて、祖父の地元の消費生活センターの連絡先を調べた。朝一番で相談する。行動は慎重に。

両親には、簡単にクーリングオフの説明と、この後の流れを説明した。

内容証明を送れば済む。とその時は思っていた。




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