私は日頃から電車に乗ると人間観察をしてしまう。今日は京急川崎から下り電車に乗った時の人間観察について御紹介する。何故下りなのか、それは、上り電車で私は九拾八%の確率で爆睡しているからである。恐らく此の時私は他の乗客からじっくり観察されているであろう。が、ギブアンドテイクの精神で潔くネタを提供する朝である。
本題に入ります。京急川崎から普通電車に乗るとすぐ、白い麦藁帽を被った御婆さんが乗車してきた。背中には小さいリュックを背負っており、長葱フルレングス中の四分の一が上から飛び出している。勿論「野菜やさい」と白字で書いてある青いシールが巻かれている。そして手には花柄の手提げ。私の目の前のシルバーシートに座ると何かブツブツ云いながら葱が確実に潰される体勢で御就寝なされた。其の時「バリッ」っと音がすると同時に御婆さんが「ンマッ!」と意味不明な悲鳴をあげて目覚めた。眠ろうとして肘をついた手提げ鞄に何か入っていたらしい。ゴソゴソと鞄をあさり出てきたのは、潰れた透明のプラスチック容器に入った、御惣菜代表「天麩羅」。「ハァ〜」と溜息をつきながら目じりの皺をほぼ垂直にしていた彼女は、とってもキュートだった。彼女は弘明寺で下車したのだが、ドアが閉まる直前までご就寝なされていた為、50mを8秒台で走れるスピードでいきなり下車した。凄くびびった。
次の日、前日よりは少し遅い時間、ビジネスマンが多い時間に乗車した。目の前に座ったのはワイシャツが胸の下で折り畳まってしまっているちょっと巨乳なサラリーマン(♂)。初めは静かに小説を読んでおり、他の人に目を移そうとした瞬間、彼は小説を持つ手を口の中へ。何をするかと思いきや、爪の先で「コツッ、コツッ」っと奥歯を引っかいている。偶然にも停車中の静かな車内で音が耳に入ってしまった・・・。何か モノが挟まっているらしい。四、五回引っかいた後、指を前歯に持って来て、爪の間に挟まったモノを前歯で書き出しゴクリ。最後まで見てしまった・・・。後悔。其の指を自分の手の平に擦り付けて再び小説の世界へと消えて行った。彼は横浜で下車したが、如何かあの手で吊革等をガッシリ掴まないで居て欲しい・・・。
そんな彼が下車すると同時に乗車してきた男性は、DynabookSSをV字に折りたたんだままだった。恐らくホームでもパソコンを弄っていたのであろう。見るからに女性に縁が無さそうな「○○君って(如何でも)良い人だよね〜」と云われそうな。そんな彼、不幸にも私の隣に座った。そう、目の前に座る人だけが観察される訳では無い。彼は隣。V字であったPCをL字にセットし、何をするかと横目で見ていたら、インターネ ットであった。しかも「LOVE P●RT●」というお見合い・イベントサイト。最新イベント情報をクリックすると、なかなかページが表示されない。彼はポインタで何度も何度も円を描きつつイライラしているようだった。ページが表示サれ、一通り閲覧した後、メールチェックに取り掛かった。見てはいけないと思いつつも横目でチラチラ見ると、先程のお見合いサイトの登録完了メールと女性からのメール。登録完了メールは開かず即ゴミ箱へ。女性からのメールは添付ファイルつきで、愛犬の写真だった。何故か彼は其の写真を保存して(かなりの時間が掛かっていた)、弘明寺でPCをV字にしたまま下車した。携帯電話ならまだしも、PCを車内で弄ると丸見えです。一つ利巧になりました。