美女の白き柔肌に喰い込む鋭い牙
当代随一のドラキュラ役者クリストファー・リーの十八番芸を堪能せよ
現代人とドラキュラの関係
映画、アニメ、漫画、ゲーム、、、、、何故、現代人は吸血鬼ドラキュラを題材としたがるのだろうか?
オカルトなモンスターといえばフランケンシュタイン、狼男、半漁人、ミイラ男、ゾンビ等が挙げられるが、その中でも吸血鬼(バンパイア)と言うモンスターは圧倒的な支持と人気を誇って追随を許さない。
一体、この人気は何処から来るのであろうか?確信的に「こうだから」と言う結論は出せないが、何かしら吸血鬼という存在に惹かれてしまう本能というか、人間の持つ第六感をくすぐられてしまうのかも知れない。
それは、人間の様で人間ではない、モンスターなのに人間臭い。人間とモンスターのハーフというアンバランスな所が我々、現代人に親近感を与えているのではないだろうか。
私は少年時代、こういったドラキュラ映画、吸血鬼映画を観て、優雅で華麗で鮮やかで、残忍な吸血鬼にマジでなりたいと思った事がある(笑)。いや、少年時代なんだからもっと単純な憧れであった筈だ。それは何なのか?どんな喧嘩の強い奴でも吸血鬼の圧倒的なパワーでぶちのめす事が出来る。好きな女の子を、赤く怪しく光る眼光で虜に出来る。変身だって出来る。時には狼になって大地を走り、どんなに狭くて侵入不可能な所でも霧になって入れる。夜になれば蝙蝠に変身し空を羽ばたく事も可能だ。
とても困るのは日中は外に出て遊べない事だが、そんな事は問題ない。何故なら、辛い早起きをしなくて済むからだw。陽が落ちたらムクリと起き上がり、遊べば良いのだ。
こうしてザッと吸血鬼の得を挙げてみると、以外にも人間にとって都合の良い要素ばっかりである。ドラキュラ伯爵は実在していた。しかし、実際の彼は吸血鬼ではない。小説・吸血鬼ドラキュラを書いたブラム・ストーカーという人は、もしかしたら人間が果たしてみたい欲望を吸血鬼ドラキュラという紳士なモンスターに空想上で託したかったのかもしれない。
まだまだ作られるのか?吸血鬼映画
ドラキュラブームの火付け役となったのは紛れもなく、クリストファー・リー主演の映画「吸血鬼ドラキュラ」である事は間違いない。それ以前にもベラ・ルゴシという怪奇俳優が演じたが、地味な存在だった。
後世になってベラ・ルゴシという人は評価され出したが、それでもクリストファー・リーの余りにもハマリ過ぎてるドラキュラには人気という点で及ばないだろう。それにしても1960年代から現在の2004年まで吸血鬼映画が延々と作られているのには驚くばかりだ。中には吸血鬼映画の定番&御約束をブチ破り、新種に近い吸血鬼を登場させたりもしている(笑)
つい最近、リーグ・オブ・レジェンドという映画を観たが、この作品にはドラキュラに噛まれて吸血鬼になってしまったミナ・ハーカーという美女が登場してくれたりする。確かにミナ・ハーカーは映画「吸血鬼ドラキュラ」にも登場人物として描かれている。ドラキュラの牙に掛かってしまうが、吸血鬼ハンター・バン・ヘルシング教授によってドラキュラは葬られ、ミナ・ハーカーは無事助かりハッピーエンドで終わる。
リーグ・オブ・レジェンドのようなファンタジー映画にも、吸血鬼ドラキュラという存在は影響を及ぼしており、吸血鬼人気はまだまだ健在であり、今後もマニアックに吸血鬼映画は作られていくであろうと予想できる。
不動のドラキュラ役者・クリストファー・リー
吸血鬼映画を愛する者にとって、クリストファー・リーという偉大な役者を抜きには語れない。そして、クリストファー・リーを知らずに吸血鬼を題材としたエンターテイメントを作る事は邪道だと私は思っている。
この俳優は、あまりの出演作品の多さにギネスブックにも載ったそうである。近年では、あのロード・オブ・ザ・リング1&2の魔導士サルマンの役でも拝見する事が出来る。長年に渡り、B級映画出演の多い彼だが、映画業界で彼を尊敬する俳優、関係者は多い。その多くはおそらく「吸血鬼ドラキュラ」に魅せられた人達である事は間違いない筈だ。
クリストファー・リーがそこに居るだけで、周りの者はドラキュラ伯爵が目の前に居ると錯覚を起こす。周りに錯覚現象を起こさせる俳優というのはそうは居ない。これは偉大な事であるし映画史上に残る伝説にもなっていく筈である。所が当の本人であるクリストファー・リーは、ドラキュラという役をかなり嫌がっていたそうである(笑)。長身で独特な風貌を持つこの俳優は、若い頃から役柄に恵まれなかった。役割は決まってモンスターであり、確かに出世作「吸血鬼ドラキュラ」は当たったものの、リー本人は納得はいってなかったそうである。やはりモンスターの役ではなく、正統な役で認められたいという願いがあったのだろうと思う。
所が、ドラキュラで大当たりしてしまったリーはそれ以降、我がままになりドラキュラ役のオファーを頑なに断り続けたそうである。今回レビューしているドラキュラ復活 血のエクソシズム出演に漕ぎ着けるまで、製作会社は随分とてこずることになる。ギャラも数倍に奮発し、口説きに口説いて出演を承諾させた。
そのかいあってか、やはりこの作品は面白く出来上がったと私は思う。ドラキュラが壁を這い登っていくシーンもあるし、いつもは日光で溶けてしまうラストだが、この作品では趣向が凝っていて新鮮で良かった。
只、欲を言えばあのピーター・カッシング演じるバン・ヘルシング教授が出てれば文句無し。「吸血鬼ドラキュラ」以降に作られていくドラキュラ映画は駄作が多いのだが、この血のエクソシズムは中々の傑作であると皆さんに言っておきたい。
1970年
イギリス作