フライトナイト
十字架の力を信じねば通用せんぞ
ストーリー

その晩、チャーリーと恋人エイミーは楽しい夜を過ごしていた。
チャーリーは何気なく窓の外を眺めていた、、、。そんな時、2人の男が隣の空家に引っ越してきた。なにやら人間が1人入るほどの箱を運んでいる。よく観ると棺桶であった。
怪しい2人が越して来てから妙な事が起き出した。夜な夜な女性の悲鳴が聞こえたり近所の周りで女性殺人事件が続発したのだった、、、。
そんなある晩、勉強中のチャーリーは窓から驚くべきモノを観た。隣の空家の男が連れの女性の首筋に今まさに牙を立てる瞬間だったのだ。隣の男はチャーリーと視線が合うと彼を見据えながらドアのカーテンを閉めたのだった。
翌日、チャーリーの見た女性は遺体となって発見され、隣の男は「バンパイア」である事を確信する。チャーリーは警察を連れ隣の家に乗り込み「この家の地下には棺があるはずだ」、「彼はバンパイアだ」等と力説するが信用されず、友人に話しても馬鹿にされる始末であった、、、。
その晩、チャーリーの家に一人の男が挨拶にやって来た。その男は空家の男、ジェリー・ダンドリッジであった。彼は引越しの挨拶と言う名目でチャーリーの様子を伺いに来たのだった。ジェリーは「また来るよ」と言う意味深な言葉を残していく。その深夜ジェリーはチャーリーの部屋に侵入し「俺の事は忘れろ、そうすればお前の事は忘れてやる」と取引を要求。首を締め付けられているチャーリーは尖った鉛筆をjジェリーの手に突き立て宣戦布告するのだった。
今後のジェリーからの報復に怯えるチャーリーはある時、「フライトナイト」と言うテレビ番組に出演しているバンパイアキラー・ピーター・ビンセントと言う男に助けを乞う。ビンセントは彼を気違いだと言って相手にして貰えない。とうとう自己防衛の為にチャーリーは自分の部屋に十字架、ニンニク、木の杭など、ありとあらゆる道具を備え付ける奇行に走る。
心配した友人エドと恋人エイミーは自分達がビンセントの所に行って説得してくると言って慰める。エイミーとエドは金を使ってビンセント説得に成功、ジェリーにバンパイア実験をさせてくれと頼み込む。半分やる気の無いビンセントはそこで驚くべき発見をする。オロオロとするビンセントにチャーリーは「何か彼がバンパイアである証拠を見たんだろう」と詰め寄られる。ビンセントは一言「ジェリーは鏡に映らなかった、、、」と言い残し逃げるように去っていく。
ジェリーは家に来た連中を危険分子と判断し始末に掛かる。まずエドがヤラレ、次にエイミーに狙いを定める。逃亡虚しくエイミーとチャーリーは分断されエイミーは連れ去られジェリーの毒牙に掛かってしまった。ジェリーは「エイミーを助けたければビンセントと2人でうちにやって来い」と言い残す。
チャーリーは落ち込み怯えるビンセントを「僕1人では無理だ、あなたが居ないとジェリーに勝てない」と説得し、遂にジェリーの家に乗り込んでいく。正に「フライトナイト」が始まろうとしていた、、、、。
フライトナイトについて

フライトナイトに限った事ではないんだけども、今現在まで公開されている「吸血鬼映画」は基本的な部分はあのブラム・ストーカーの「ドラキュラ」が元になっている。要するにヒーロー、ヒロイン、そしてバンパイアハンターと言う構成である。
このフライトナイトでも基本的に似たような構成になっている。まず、タイトルの「フライトナイト」の意味は「恐怖の夜」と言う意味で、映画の中のテレビ番組のタイトルなのである。つまり映画と映画の中のテレビ番組が上手くザッピングしているのだ。
映画の序盤でチャーリーがテレビのフライトナイトで「男達が棺を運んで、どうのこうの、、、」と流れるとチャーリーの周りにも同じような事が起きると言う訳だ。御寮人はこの映画に凄く思い出が一杯あって最初に観たのは小5の時だった。この映画を見たいが為にレンタルビデオ店で会員カードを作ったぐらいなのだ。
あの当時、まだレンタルビデオ店というのが今ほど普及してなくて限られた場所にしかなかった記憶がある。今では会員になるのに無料何てゆう所が有り触れてたりするんだが、御寮人が小5の時には5000円ぐらい取られたのだ。当然レンタル料金も300円台ではなく1000いくらかしたのだ。
で、この映画は其処までしてみる価値は十分にあったし実際に面白かった。まずパッケージが魅力的、何か怖そうで観がいがあると言う気にさせてくれるのだ。今ではレンタルビデオそのものが衰退してきて潰れる店も出てきたせいか2年程前に古本屋で偶然にもフライトナイトのビデオがパッケージごと売っていたので懐かしさのあまり購入してしまった。
この映画は1985年作品で、この当時、ホントにこれでもかと言うぐらい「吸血鬼映画」が出まくった。思いつく限りでもフライトナイトを初めに「ロストボーイ」、「バンプ」、「マーティン」、「バンパイアラバース」、「スペースバンパイア」、クラウス・キンスキー版「ノスフェラトウ」等など、、、。
これらの作品は全て観て来た。順序は違うがその後にクリストファー・リーのドラキュラシリーズを見まくった。バンパイア映画には観る者が惹かれる何かがあると思う。
この映画ではバンパイアにはただ十字架を見せれば良いと言う概念がひっくり返される場面が登場する。どういった物なのかと言うと「十字架の力を信仰しなければ効かない」と言うものだ。御寮人が知る限りでは、そういった十字架の理屈が出て来た吸血鬼映画は始めて見た。
面白い場面は、本当はバンパイアの存在なんか信じていないビンセントと、バンパイアは存在するんだと信じているチャーリーが同じように十字架を掲げても効果が違うのである。バンパイアのジェリーはビンセントの十字架を素手で握り潰し投げ捨てて襲い掛かろうとするのだが、そこにチャーリーの掲げる十字架がジェリーの眼前に見せ付けると100%の力を発揮するのだ。この場面は非常に面白かったし斬新なアイデアだと思う。
もう一つは男のバンパイアが人間の男の首筋に噛み付くと言うのを始めて見た(笑)これまでは噛まれる犠牲者は必ず美女と相場が決まっていたのだ。
とにかくこの映画では「バンパイアの法則」のような要素が垣間見られるのでその辺も注目である。このフライトナイトは密かに人気が出て、その後に2作目が日本でも劇場公開された。
この2作目では前作のバンパイア、ジェリー・ダンドリッジの妹が配下を引き連れてチャーリー、ビンセントに復讐にやってくると言う設定である。1作目でも2作目でも設定は似た所があり「隣の家にバンパイアが引っ越してきた」と言うのが面白い。何気ない日常にポンッと恐怖を放り込んでやると怖さを倍加させる効果があるんだと「ロストボーイ」の監督、ジョエル・シュマッカーは語っていたのを思い出した。そしてホラー映画を観終わった後の観客の心理は、その出来事を「笑い飛ばして解放されたい」と思っているんだそうである(なるほど、思い当たる事もある)。
で、エンディングの曲は「フライトナイト」と言う曲名なのだが、これが非常に良い。作中にはディスコの場面があるのだが、そのディスコミュージックも良い。
ホラー映画のサントラは侮れないモノがあると思う。これを観ればバンパイア映画の真髄を感じるはずです。
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