ストーリー
天草四郎率いるキリシタン教徒による島原の乱は、徳川家綱軍によって壊滅され幕を閉じた。
徳川軍は天草四郎と門徒衆の首を刎ねる。特に天草に味方した門徒衆の首は縦に真っ二つに割られ、無残にさらされたのだった、、、。
雷鳴の轟く中、徳川軍は戦勝の儀式を行っていた。
しかし、強い突風と激しい雷鳴の中、晒されていた天草四郎の首が宙を舞い、徳川軍は全軍気を失う事態が起きる。
ここに天草四郎は復活。
彼は己を裏切った神を捨て悪魔に忠誠を誓い、魔力を得たのだった、、、。
天草は各地で未練を残して死に絶えた剣豪達、細川忠興の妻・ガラシャを魔界の力で転生させ徳川への復讐を企む。
徳川の大名・家綱は転生したガラシャ夫人の魔の美貌の虜にされ、家中は大混乱を起こした。
この事態をいち早く察知した男が2人。柳生十兵衛と、その父・柳生宗矩であった。
宗矩は「神に遭っては神を斬り、魔物に遭っては魔物を切る」と言われる妖刀村正を手に、これより自分は乱心を装い、妖魔と化したガラシャを斬り捨て、その後は切腹し果てると子に告げると屋敷を出たのだった。
宗矩を待ち伏せていた天草四郎の一味だが、宗矩は一騎打ちを望んできた宝蔵院を討ち取り、勢いに乗るかに思われたが前もって患っていた死の病が発病し己の死を悟る。
宗矩には2つの使命、すなわち宮本武蔵、子の十兵衛との戦いを果たしたいとの願いがあった。天草は、願いを叶えてやるから仲間になれと死の迫る宗矩を勧誘。遂に宗矩をも配下に加えた天草四郎であった、、、。
宗矩をも手中に収めた天草は徳川の居城へと門徒を引き連れ乗り込んでゆく。屋敷は紅蓮の炎に包まれ、その中で待ち構えるは柳生宗矩。そして、そこにやってきたのは柳生十兵衛。
魔物と化した父に、呪文を書いた体で挑む十兵衛。
紅蓮の中の大激闘の末に遂に父を討ち取った十兵衛の目の前に現われたのは天草四郎であった、、、、。
魔界転生について
この映画は1981年製作の日本映画で監督は深作欣二監督。原作は今は亡き山田風太郎氏である。
実は映像派の御寮人は原作を1度も見たことは無い。なので始めて魔界転生を目にしたのはこの映画だった。
とにかく天草四郎役の沢田研二の印象が深い。この映画の天草四郎は衣装も派手で女性のような化粧を施していて男とは思えないほど色っぽい。
この映画を見て以来、天草四郎は実際に、こんな感じなのかと思ってたぐらいである。
制作中の衣装合わせでも沢田氏は見事過ぎる位に着こなしていたそうだ。
今風に言うと「格闘ゲーム」的な映画で子供が見ても楽しめるんではないだろうか。
主人公は千葉真一演じる柳生十兵衛。この人は、この手の役を演じさせるとメチャクチャカッコいいのだ。里見八犬伝でも犬山道雪の役をやったり、テレビドラマでは「影の軍団」の服部半蔵なんかも演じている。どの役でも、やっぱりカッコよかった。似合いすぎているのだ。
里見八犬伝でも共演した真田博之も出演してるのだが実に存在が薄い。おまけに天草四郎によって魔界に引き込まれ、最後の方で死んでしまう展開は意外だった。
一つ面白い事に気づいたのは金田一映画の市川監督と深作監督は共通点があった。それは、よく「首」が飛ぶ所である(笑)
深作作品も派手に首が飛んだり血飛沫が凄かったりしている。やはり両監督とも血の使い方は実に巧い。
初めて観た時この映画の主張がよく解らなかったのだが、今更のように見直してみると神の使いの天草四郎が悪魔に魂を売り渡し、徳川軍にリベンジするとゆうのが大まかな話の筋だった。
島原の乱や天草四郎については詳しくは知らないのだが、実話を知る前にこの映画を見ると天草四郎は悪者だったのかと思い込んでしまうかもしれない(笑)事実の所は彼が善なのか悪なのかは解らないのだが、、、。
あと非常に良いのは音楽。
妙にダークで日本的な音楽で、霧の中から天草の一行が馬に乗りながら登場するシーンで、その音楽は流れるのだが思わず鳥肌が立つ位良かった。エンディングでも流れている。
大きな見所としては「宗矩VS十兵衛」、「十兵衛VS宮本武蔵」だと思う。柳生宗矩役の若山富三郎さんの演技は凄い。
妖魔と化してからの宗矩は、なんと1回も瞬きをしなかったらしい。これは若山さんの発案だったそうである。特に紅蓮の炎の中で城の者をバッタバッタ切り殺していく場面は貫禄十分。この時も瞬きは1度もしてないのだ。
ラストは天草四郎VS柳生十兵衛なのだが、この戦いは謎を残し決着が尽かないまま終わってしまう。
続編を匂わす終わり方なのだが20年経っても続編の予定は無さそうである(笑)
個人的に、あの続きが気になってしょうがないのだ。でも、作れたとしても作らない方が良い。
この映画に勝る出演者も思い浮かばないし、なによりも謎を残す終わり方もアリかなとは思う。
天草四郎に転生して貰いたかった人物
呂布:この人物は三国志をご存知の人ならお馴染みである。はっきり言って、この呂布が転生したら手に負えなさそうな気がする。同じようなのは張飛、許猪、馬超なんかもそうかもしれない。
関羽:この人も三国志の有名人。三国志を知らない人でも横浜中華街にある「関帝廟」をご存知だろうか?
そこに祭られているのが、この関羽なのだ。義に殉じた人なので、もし甦ると天草四郎に忠実になる事は間違いない。彼の青龍円月刀が徳川軍相手に唸るのも見所かも。
武田信玄:この御方が転生したら天草四郎の出番は全く無くなるのではないか。まあ、忠実な配下として尽くすとしたら彼に全門徒衆を任せれば無敗の軍団になる事は間違いない。
彼ら以外にも転生希望はたくさんあるがキリが無さそうだ。確か原作にはジャンヌ・ダルクが出てるとか聞いた事があるが本当か、、、。