因縁の敵・ティエン将軍との激闘
ストーリー
清の圧制によって、苦しまされる人々。その中の一人、裕徳(ユウテイ)は清の軍によって家族、友人を次々と失っていった。
学問だけでは世は救えない、、、そう感じたユウテイは誰にも負けない武術を習得する為、少林寺へと向かう決心をするのだった。追っ手の手によって満身創痍の中、ユウテイは何とか少林寺・戒律院へと辿り着いたのだった。ユウテイは僧名を三徳(サンテイ)と改名する。
1年間の下積みを経験した彼は、拳法を習える戒律院の三十五の房に挑戦。サンテイは難関を次々と突破、在籍7年にして全ての房を極めた彼は、少林寺に新たなる房・三十六房を新設する為に下山を許されるのだった。
7年の月日を経て故郷に帰ったサンテイであったが、そこは7年前と変わらぬ散々たる有り様であった。
サンテイは自分と同じく清の行く末を危ぶむ同志を集め、黒幕・ティエン将軍と最後の決戦に挑んでいく。
家族、友人達の敵を取ったサンテイは、町の中に少林の塾を開設。
その名を少林寺三十六房という、、、、、。
少林寺三十六房について
テレビ版・少林寺三十六房を遂に入手し、観る事が出来た。
15年程前に、金曜ロードショウ、土曜ゴールデン洋画劇場などで頻繁に放送されていたこの映画は、今では深夜枠ですら放送されなくなってしまった。何故なんだろうか?
それは、この映画の版権がアメリカに買われて行ってしまったからなのである。今でこそクンフー映画は落ち目になって来てしまったが、当時、アメリカではクンフーや、忍者、古武術、中国拳法などのジャンルが流行っており、その勢いで日本から離されて行ってしまったのである。
誰もが観たいと言ってビデオ版を探すのだが、残念ながらこの少林寺三十六房はビデオ化されていないのである。
御寮人が、それを知ったのも比較的つい最近で、もう2度とみることは出来ないと諦めかけていた所だった。
人と人の縁と言うのは不思議なもので、この「御寮人屋敷」を通じて、この映画を提供して下さる方と知り合うことが出来た。おかげ様でこうして三十六房レビューが出来る日が来れたのも協力者あっての事であって、本当に感謝してます。
実はアメリカの方では、この映画のタイトルを変えられ「ショウリン・マスターキラー」というタイトルでDVD発売されているらしい。こちらは当然ながら、字幕も英語になっているので殆ど見れない。
テレビ版は劇場公開用の東映バージョンが使用されており、主題歌「ショウリン・ファイター」も入っている。
同じようにUSA版にも主題化が入っているかどうかは確認していないので不明である。
我々は、と言うか殆どの方はこの映画でリュー・チャーフィーというアクションスターの名を知ることになる。
主演のチャ−フィーの作品は細かいものもあるのだが、実質上、この三十六房が代表作と言っても過言ではないだろう。端正な顔立ちにあどけない顔の彼は、この映画で光り輝いて見える。
始めは未熟な青年が、段々と逞しい青年に成長していく過程は、御馴染みのジャッキー・チェンの拳シリーズでも観られる。
しかし、ジャッキー映画はいかに強敵を倒すかに重点が置かれているのに対し、この三十六房ではその部分には重点を置いていない。と言うよりは、青年が少林寺を通じてどのように成長していくのかという所に重きが置かれている感じがする。とにかくチャ−フィー演じるサンテイが難関をクリアし、強い男になっていく過程が素晴らしい。
又、三節混という武器が世に知られるようになったのもこの映画の影響と思われる。
ブルース・リーのヌンチャク、ジャッキーのトンファー、そしてチャ−フィーの三節混と3人の武器の定着感があるのも面白い。
この三十六房のヒットからチャ−フィーは日本と中国の合作「孔雀王」にも出演する事になる。
テレビで何度か放送され、今でもレンタルビデオ等にあるので観た事がある人も多いんではないだろうか。
努力家・サンテイ
この映画のサンテイは少林寺入門からいつの間にか1年経っており、そこから三十五房に挑戦していくのだが、観てるとなんとなく挑戦して1日目でクリアしてるように思えるのだが、三十五房全終了時には5年の月日が経過している事が確認されている。
更には下山した時には7年経過という設定になっている。考察するに三十五房終了が5年。その後に総長と卒業検定のような試験を受けるのだが、これが役2年掛かったという事になるのだろうか。
う〜む、、、映画の中では2度、総長に負け3度目の正直で倒す事に成功しているのだが、実際は2度所ではなく、もっと負けていたのかもしれない。流石ですリー・ハイサン総長(笑)
頭のポチポチについて
少林寺映画で必ず見られる僧達の頭の丸印なのだが、当然この映画でも見ることが出来る。
そして、サンテイの場合よく見ると下積み時は6つの丸になっているのだが、三十五房終了時には丸が9つになっている。この話題で盛り上がった時があったのだが、やはり階級説が有力ではないかと考えられる。
三十六房は実話???
どこかで見聞きしたのだが、このサンテイ和尚と言うのは実在した人物であると言う事らしい。
そして驚くべき事に、この映画の監督がそのサンテイ和尚の子孫であると言う事が発覚。そしてだめ押しにはリュー・チャーフィーの兄が監督をしている。つまり先祖とリュウ兄弟で作った訳である。
ホントなのかな〜、、、と思ったりする。
ユエン・シャオ・ティエン、日本で最後の遺作
三十五房の中の拳術房という房の師範役に、なんとあのジャッキーの酔拳、蛇拳で有名なユエン爺さんが登場する。実際、この映画を幼い頃映画館で見たのだが、御寮人の記憶が確かなら、この作品がユエン爺さんが日本公開で出た最後の作品ではないかと思う。
この作品から暫く後、ユエン・シャオ・ティエン死すの訃報を知った記憶がある。
いつもはボサボサ頭に帽子、赤鼻で登場する彼だが、この映画ではツルツルの坊主に口髭という出で立ちで登場する。
他には、いつもは悪役専門のリー・ハイサン、そして酔拳に登場した飯店の主人役の人が、腿術房師範で登場している。
いつも思うがクンフー映画は、配役によって極端なほど役者の演技が違うのも不思議な感じである(笑)
主題歌「ショウリン・ファイター」
とにかくカッコいいの一言に尽きる。オープニングのチャ−フィーの演舞とラストのティエン将軍戦で流れるのだが、この主題歌が映画に躍動感を与えている。
やはり、クンフー映画には主題歌は必須だなという事を感じずにはいられない。
何かと話題のBWさんはこの事が理解できているのかどうか、、、。
他にも修行の時に流れる導入曲も非常に良い。選曲にセンスを感じる。

主題歌
ショウリン・ファイター
最後の御姿