「「独房」
これは、俺の退職の直接の原因となった忌まわしきプロジェクト
その一部である。
それは金曜の出来事であった。
その日某社への出向命令がでた。
社長「おい、木偶(俺にはそうとしか聞こえない)月曜日から◎◎社に出向行け」
俺「今日金曜ですよ?急ですねぇ」
社長「口答えするんか?嫌か?」
俺「いやそんな事はないですけど(断れるかボケ)・・期間はどれくらいですか?」
社長「しらん、会長に聞け」
俺「は・・・はぁ」
俺「会長」
会長「おうおうすまんのう急で、ぐわっはっはっは」
この笑い声、マジである。本当にこんな風に笑うのである。
面接でこいつが出てきたとき俺は
内定出てしまったらどうしようか心底迷った。
そのハゲが俺に行った。
会長「大丈夫や1ヶ月で帰したるから、ぐわっはっはっは」
俺「わかりました、では行ってきます。」
俺「あのーところで出向先は◎◎社ですよね」
会長「うむ、◎◎社は◎◎社でも東京やけどな、ぐわっはっはっは」
俺「(やっぱりいいいいぃ)」
会長「大丈夫、Nクンいるから、ぐわっはっはっは」
実はすでに先発隊として、同僚が東京へ旅立っていたのである。
それでも人手が足りないということは・・・
嫌な予感を胸に抱きつつその日は帰宅、土日で荷支度し、月曜旅立つ。
そうして俺はそのプロジェクトに片足をつっこんでしまったのであった。
月曜
東京出張は他会社のSさんとともに行く事になった。
昼に東京到着、◎◎社のビルに入る
俺「ぬぉぅ」
そこには禍々しい負のオーラが漂っていた。
俺「殺される」
正直な感想である。
そしてちらりとS氏の方を見る。
このS氏もおかしな人物である。目の焦点が定まらず、つねにぐわっと見開いている。
ついでに2chネラーである。
S氏「あーこれはあかんなぁ」
ぼそりとS氏も言う
そこへ俺の同僚N君登場、ちょっとにやにやしてる。
N君「おつかれさんっす、新たな生贄登場ですね」
俺「なんよその表現(笑)」
N君「いや、一番的を射ているとおもいましてね」
俺「そんなに?」
N君「そんなに」
N君は真顔で答えた。心持ちやせて見える。
その日は24時帰宅、三人で東京寮に帰る。
寮に入り、ちょっとどきどきしながらドアを開ける
「・・・え?」
なにもない、そこにあったのは四畳半の板の間であった。
ほかにはなにもない、テレビもない、窓と布団があるのが唯一の救いであった。
鉄格子あったら間違いなく監獄である。
しかたがないので、布団をしいて寝る。
・・・・そして、絶望の日々が始まる。
それでは人の壊れて行く様をご覧ください。
納期4週間前
俺がついた時にはそのプロジェクトは倒壊寸前であった。
仕事内容がはっきりいえないのが残念である。
納期3週間前
最初は優しかった出向先の上司もどんどん機嫌が悪くなり、
プロジェクトの中核を成していた出向社員達は次々と去る
そして、そいつらが残して行った爆弾が時間差で爆発
納期2週間前
単体試験レベルのバグがどっかんどっかん見つかる。
しかも仕込んだのは同僚のN君、連帯責任で俺も連日連夜バグ潰し。
定時など前半戦終了のゴングである。
その日のうちに帰れる日などざら、ついに病院送り2人を出す始末。
おまけに設計者は逃走
ついでにS氏壊れだす。
きたときより明らかに細い
男がウワァァァンっていったら終わりだと思う。
納期1週間前
喧嘩が絶えない、やけ酒を飲んで2日酔いで会社来るもの多数。
プロジェクト倒壊レベルのバグが見つかるが、無視の方向で決定
精神的にも肉体的にも追い詰められ、俺はもうだめである。
結局納期延長、ついでに俺も出向延長,
ふっと会長の言葉を思い出す。
会長「大丈夫や1ヶ月で帰したるから、ぐわっはっはっは」
あのはげがあぁぁぁぁぁぁ!!!!!
このあたりですでに誰も正気の人間は居なかったのでだれもなんとも思わなかった。
S氏「あーーーー」
この人はもうだめである。
余談であるが、すでにこのプロジェクトは赤字丸出しであるため、
残業費は出ないとの事。
ついでに出張費も出ないとさ。
納期1週間後
結局俺は、途中で帰ることになったが、N君、S氏はそのまま7月中旬まで延長となった
俺はもともとサポート要員であり、費用の関係もあり帰される事となった。
S氏「うーらーぎーりーもーのー」
あー聞こえない聞こえない
帰った後俺は退職届を提出、元々腰掛けのつもりであり、対人関係もうまく行かなかったのが原因
であるが、上記のような恐ろしいプロジェクトは恐らくプログラマ、SEであれば誰しも経験することで
あろう。
結局選択肢は2つ、「やる」か「やらん」かである。
俺は「やらん」ことを選んだ、まぁめんどくさかったからですが。
まぁしばらくゆっくりします。