11.
「何の真似だ?蜜柑。野島」

帰ってきた飯島明久の第一声。

「キレイでしょ?惚れるでしょ!?」

あたしの前には。
キレイにメイクされた野島さん。

ほんと、美人なのよね。野島さん。
ショートカットのセクシー美人!
あたしが男だったら惚れる。いや、女でもドキリとするよ…。

なのに、飯島明久は、
「…どっと疲れた」
と、一言。
「凄くキレイなのになぁ。あたしが男なら惚れる。うん。飯島明久は目がおかしいのよ」
あたしは小さく呟いた。

「全部聞こえている」

顔が怖いって!!(特に眉間!)


「じゃ、じゃぁメイク落とそうか。野島さん。これねー凄いメイクおとしなの。マスカラも一発!!」
あたしが野島さんに熱く説明すると、野島さんは苦笑していた。

「蜜柑」
にゅっ、と飯島明久が顔を出してくる。
「な、んですか!ビックリさせないで下さい!!」

顔と!顔の距離が近いって!!

「お前はここにいろ」

そう言うと、飯島明久は、あたしの腕を掴んで引き寄せた。

「一体、なんなのよ?」
あたし怪訝に呟くと、野島さんは、
「やきもちですよ」
「ヤキモチ?」
あたしは首をかしげる。「あぁ、そうか。あたしが野島さんとっちゃったから」
「違いますって」
野島さんはそういうと苦笑した。