いつの間にか7/20が海の日になった
7/20は横浜の花火大会
横浜では、海の日よりも花火大会がメジャーである
しかもその日は夏休み
この話はある男の実体験に基づくことを最初にお話しなくてはならない
えっ 誰の話かって?ないしょ
横浜の花火大会も終わり、帰宅する彼。彼はもちろん一人暮らしである。
部屋のドアを開けると薄暗い部屋からはオレンジ色の光が見えた。
どうやら電気を消し忘れたらしい
しかし、昼間に出かけたのになぜ電気が?
疑問は残るが玄関へと入って行く彼。
部屋に入ると嗅ぎ慣れていない匂いが鼻につく
この匂いは?
部屋からはなんか懐かしい匂いが・・・
この匂いはイカ!
なんで部屋がイカ臭いんだ!!!!
彼の頭はパニック・・・この間、数秒・・・
すぐに疑問は解ける。昨夜、酒のツマミにと買っておいたアタリメである。
しかしアタリメの袋は、まだ未開封のはず!なぜそれが臭うのか?彼には理由がわからない。
「近所の猫でも窓から入って食べたのかな?」
しかし彼はその疑問をすぐに否定した。窓には鍵が掛かっている事を思い出したからだ。
その疑問を晴らすべく彼は部屋の奥に進み、電気をつける。
そして彼は唖然とした。
床に本や洋服が無造作に投げ捨てられていた。部屋の中はゴジラでも暴れたようになっている
えっ? 空き巣!!!
部屋には空き巣が入っていた。どうやら金目の物が見当たらずそこら辺を引っかきまわしたらしい
記憶が遠くなっていくのが自分でもわかる。しかし・・・・
なぜ!部屋にアタリメの匂いが??????
???? !!!
彼の目にはテーブルに投げ捨てられたアタリメが見えた
「アタリメ喰いやがったな!!!!」
警察に電話をする。この経験がネタになると考える自分が悲しい
日本の警察は優秀である
二十分ほどして表にバイクの音。部屋のインターホンがなる
彼のアパートから近くの交番まで歩いて10分のところにある。警察署だって20分あれば着いてしまうのになぜ?
遅いじゃねーかよ!!!
怒りの気持ちもあるがここは堪える
「こんな時間にスイマセン」
彼は敵は作らない主義である
「遅くなってすいませんね。近くの交番はパトロールで全員で払ってしまって」
この警官は少し離れた交番からやって来てくれたらしい
「もうじき鑑識も到着しますから」
初めての体験だ。彼の心には落胆と期待が入り混じる
「遅くなってすいません」
鑑識と婦人警官が部屋にやってきた。これで、彼の部屋には、警官3人と彼の4人がいることになる
鑑識は空き巣が侵入してきた窓の指紋を採取している
婦人警官は彼に事情聴取を始めた
こういった場合、役割は決まっているのだろう。被害者のことも考えて人当たりがが柔らかい女性が適任なのだろう
淡々と事情聴取は進んでいく。彼は自分がやりきれなくなり、思い切った行動にでる
「やってられないんで、ビール飲んでも良いですか?」
警官2人が顔を見合わせ、乾いた笑いが起こる
「やってられないよね。ビールぐらい飲んでも良いんじゃない?」
ナイス 鑑識くん!この人とは話が合いそうだ。軽く礼をし、冷蔵庫からビールを取り出し一口飲む
美味かった!!!こんなときでも美味いものは美味い!
「窓以外で犯人が触ったものってありますか?」
鑑識くんが彼に問いかける
「これ」 彼はテーブルのアタリメを指差した
「これですか。うまく指紋が取れるかな?」 <一同乾いた笑い
酔いながら淡々と事情調書に答える彼。と、突然
「これお返しします」 鑑識くんが銀の粉末にまみれた、アタリメの袋を差し出した
「ティッシュありますか?」鑑識くんにティッシュの箱を差し出す
鑑識くんは袋から自分が取り出したアタリメをティッシュに包んで
「もったいないですから」
彼に渡した。おいしすぎる行動だった。<3人乾いた笑い
その後、彼はありとあらゆる指紋を鑑識くんに採取される
婦人警官の事情聴取を終わりに差し掛かった。
結局、被害は保険証を取られただけだった。(後は窓ガラス。ワイヤー入りをぶち破っていった)
「それでは最後に確認させてもらいます」淡々と内容を確認する婦人警官
確認が終わった後、住所、名前、生年月日、年齢を書いてくれと書類を差し出す
「あれ、今日お誕生日だったのですか?」
彼はおもむろに頷いた。全員の視線が壁に掛かった時計に集まる
11時55分
「まだ、今日ですね。おめでとうございます」<婦人警官に続き二人からもおめでとうコールが!
「ありがとうございます」
警官達に祝福される誕生日を迎える人はいるのだろうか?<疑問
誕生日を祝福してくれた警官たちは部屋から出て行った
部屋から出て行くときに「他に取られたものがあれば電話で知らせてください」と言われた
一人取り残された彼は、もらったビールを次々と飲み干していく
「つまみが欲しいな」
鑑識くんから返してもらったアタリメを食べる気にもなれなかった
彼の家にはお中元が届いてあった
届いた物は、そうめんセット、ビール、缶詰セット<みなさんありがとう!!
彼は缶詰セットを思い出す。確かシーチキンや蟹缶などが入っているはず
缶詰セットの箱のふたを勢いよく開けた時!!!!
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「蟹缶が無い!」
箱の中身は蟹缶だけ無くなっていた。
それも五個。それもアルファベットのTの字に
彼が教えてもらった電話番号をダイアルしたのは言うまでも無い
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