内田かおるさん
竹書房・ バンブーコミックス(麗人セレクション)
| 『永遠のため息』
★★★★☆2001年10月7日 562円 |
|
今時めずらしく古風で生真面目な大滝は弓道部を支える部長。役目を殆ど放棄している顧問の代わりに熱意のない部員をしっかり教育しようと頑張っている。しかし部員が頼るのは何故か親友で幽霊部員の葉山なのだ。ある日大滝はそんな葉山が部活をサボるには理由があることを知り、それについて必要以上に動揺している自分に気付くが…。ピリ辛部長とホニャララ副部長の切なくあったかいお話。
(『永遠のため息』他2編) 野球部一軍のエースで部のアイドル(?)の田辺は二軍ですごいバッティングをする伏見を発見し、そのスウィングに一目ボレする。やる気に欠けるのが原因で一軍に上がれない伏見をどうにかやる気にさせて一軍に連れてこようとする田辺だが、果たして伏見を一軍に上げることができるのか!?(『かわいいあのコ』他1編+おまけマンガ) その他、目標もなく日々つまらなく生きていたワルそうな麻生と一見小柄で気弱そうな小橋のデコボココンビな『あなたにあげましょう』、高校生の成瀬に恋してしまった小学生のサトシがあの手この手で成瀬をゲットしようとする『柄パンて知ってる?』を収録。 感想 内田かおるさんは会話のノリが好きです。独特の軽い言葉遣いと下らない行動がストーリーを完全にシリアスにすることを拒んでいると思います(笑)アホなことをしながらも真っ直ぐ生きているキャラが若々しくて眩しいです。 『永遠のため息』は、口調が「しとるか」「せねば」な堅物大滝と「大滝〜v」なタレ目葉山のギャップが面白かったです。一見部員をビシバシしごける大滝が一人で部を引っ張っているようで、葉山みたいな敏感でやさしい人間も欠かせないという一昔前の一家団欒を見るようでした。葉山のピュアなところも好きでした。表向きは感情の表現も豊かで甘え上手そうで可愛いですしvいかにも自分のないところに惹かれあった、という感じがしました。作品解説のページに「そんな感じ!」と笑っちゃうぐらいピッタリくるキャラの家族構成も載っています。 『かわいいあのコ』はいいモノを持っているのに頑張ろうとしない伏見をどうにかやる気にさせようとする田辺が可愛かったです。普段アホなことばっかりやってる田辺が(伏見といると特に際立ってみえますが・笑)時々「おれバカみたい」って素に戻るのが逆に笑えました。 『あなたにあげましょう』はショタっぽくて抵抗はあったんですが、ちひろちゃんの男気に惚れました(笑)主人公2人とも他人からの印象と実際の自分とにズレがあるくせにそれを正そうともしない所がいいですね。ちゃんと中身に触れてお互いを知った2人が、外からみると非常に違和感のあるツーショットだというのも、描き方が面白かったです。(それってでも2人の世界を作る手助けにしかなってない!?) ”男らしさ”の色々なタイプが楽しめる1冊だと思いました。(特に「隠れ男」率高し!) |