穂波ゆきねさん
芳文社・花音コミックス
| 『微熱革命』原作・鈴木せるぼ ★★★★★2000年8月12日 562円 |
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季節外れに2人一緒に転入してきた龍樹と桜太。クラス委員の三崎はクラスになじまない2人を見ているうちに、彼らがいとこ同士というだけでなく、奇妙な主従関係があることに気付く。そして龍樹に従う桜太を気にかけていた三崎は非現実的な出来事に遭遇する…。ジャンルはオカルトっぽく、日本の美が楽しめます。 感想 三崎の役回りが意外でした。主人公のような微妙にワキ役なような…。1話目が三崎視点だからといってベタな展開を予想すると痛い目(?)に遭います(笑)見るからに癒し系な桜太ももちろん可愛いんですけど、龍樹の見かけによらない不器用さが可愛かったですv龍樹が不器用な上に桜太が鈍感…王道だけど好きなくみ合わせです。奇妙に見えた龍樹と桜太の関係もすっきり納得できる形になっていて、後読感もわりとスッキリできました。でもオカルト系だと思って大きなヤマを期待したらそちらには深みがなくて人間関係中心で終わってしまったのがちょっと淋しかったです。 |
| 『恋の渇き』原作・高口里純 ★★★★★2001年8月15日 562円 |
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愉香が好きなのか愉香との行為が好きなのかもわからないまま付き合っていた織衛(おりえ)。そんな織衛の前に非常識な現れ方をした竜巳。織衛は竜巳に愉香が付き合ってるのは自分だけではないとほのめかされ、自分の気持ちに向き合う。一方愉香は織衛には話していない大きな秘密があって…。大人びた高校生の重いお話。 感想 暗いです!始めから終わりまでシリアスの王道みたいな感じです。一見不可解に見える愉香の行動の裏にはどんなは思いがあるのか、織衛達はそれぞれの苦しみのなかでどうもがき、消化していくのかがすごく気になり、また、真ッ黒い感情が交錯するのに汚く見えないのが不思議でした。 でも最後のシメ方だけは理解できない感が残ります。説明できないのなら無理にサワヤカに完結しなくてよかったんじゃ…と思ってしまいました。原作はどうなっているのか知りませんが。 ゆきねさんの描かれる愉香がウソくさい華がなくて好きでした。これといった特徴はないですけど全体的になんとなく大人びて、制服が良く似合う姿が魅力的でしたv華といえばどちらかというと織衛の方が…なんて腐女子的見方ってやつですね(^^; |
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『その時ハートは盗まれた』原作・金丸マキ ★★★★☆2002年5月12日 562円 |
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『その時ハートは盗まれた』 予告状の通りに我が貴族の家に現れた怪盗を自ら捕まえようと奮闘するお家の”ぼっちゃま”。しかし怪盗が盗みに来たのは”モノ”ではなかった!! 書き下ろしの『be nice』もプラスした短編3本。 『人は見かけによるものだ』 学校の試験日を2度も忘れたペナルティとして、生徒会の手伝いをする事にな った成瀬。しかし当の生徒会役員は1クセも2クセもあるブラコン兄弟で…!?カワイイ純情(?)少年成瀬の苦労の日々(笑) 『接吻(KISS)スキャンダル』 コリンはさわやかな笑顔が魅力のアメリカの下院議員。しかし、政治家として 決定的に弱点となるたぐいの恋愛をしているコリンに対し、秘書のポールは自分が足手まといになると悩みを深めていき…。仕事と恋の間で揺れるせつなくあったかいお話。 感想 「その時〜」は、本を手にとり、読み始めて数ページ目には爆笑。怪盗の溜め息がたまりませんでした。”ぼっちゃま”も睫毛ばさばさでカワイイですしゆきねさんの色っぽい描写が光りました(≧▽≦) 書き下ろしの「be nice」も、召使がご主人の命令に必死に答えるという読者サービス満載なシーンもありな上にオチもバッチリでかなりお気に入りですv高崎はこういう「有り得なさそう」度99%ぐらいのギャグが大好きなのでお話の設定に少々無理があっても楽しく読めました。ストーリーもそれぞれにテーマがあって、読みやすかったです。ただ、高崎としては怪盗の背景に重みが感じられなかったのが残念です。 後ろの2編(『人は見かけによるものだ』、『接吻スキャンダル』)も、近年のもので、単行本の位置的に前に入っていてもおかしくない(と高崎は思いました)お話で、全体として1冊に入るには盛りだくさんでお徳vに感じました。『接吻スキャンダル』なんかはあとがきでも仰っている通り、ゆきねさんの外国人が拝見できます。(アメリカのお話なんだから当たり前ですけど・爆)ゆきねさんが外国人を描かれるのはちょっと珍しいと思ったんですが、変に大げさじゃなくて好きですv |
| 『ヤバイ気持ち』原作・鹿住槇 ★★★★★2001年10月25日 533円 |
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花音コミックス『恋の渇き』の後に出された1冊。密かに同級生の涼司に想いを寄せていた透。そんな透はある日何かのついでみたいに、涼司に「お前を見てると欲情するのは何故か」とけろりと聞かれ、困惑する。そんな質問をしておきながら彼女を作ったり、それでもやっぱりこちらに迫って来たり、涼司は一体何を考えているんだ!? 恋の駆け引き、すれ違いを楽しめるシリアスなお話。 感想 ラストは想像できるけどそれまでの経緯を楽しむ、というタイプのお話でした。 高崎は単行本派なので知らなかったんですが、雑誌掲載時『恋の渇き』とは同時進行で連載していた回が多いみたいです。ゆきねさんは2001年といえばコバルト文庫朝香祥さんの御払いシリーズの挿絵もしてたはずなんですけど…過労で倒れないでくださいね!(切実)そんなこととはつゆ知らず私は「この人絵柄全然変わらないんだ、すごいな〜」なんてアホなことを(爆) 目がキラキラな訳でもないし意外とキレ易い(キレさせてるのは涼司君ですが・笑)透君ですが、それでも「可愛い」キャラの彼はゆきねさんのイラストとピッタリだと思いました。アブないシーンも淡白なのにめちゃめちゃ色っぽいところが必見です!(特に”どうせ自分はバカだ”なんてスネる透君のあまりの可愛さにノックアウト間違い無し!)しかし自分は切ない部長が密かに大好きでした。したたかで落ちついてて縁側でお茶でも飲んでそうな穏やかな物腰がヒットです。(でもゆきねさんの絵柄に”ビジュアル系”という描写はどうなんすか…笑) |
『凛−RIN−!』原作・神奈木智(さとる)★★★★★2002年12月25日 533円 |
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初版発行は2003年2月1日になっています。発行についてはお勉強していないのでとりあえず書いておきます(爆) 弓道部に所属する小早川桂はウチの高校ではかなり有名な2年生だ。桂が可愛いからでは決してない。(いや、個人的にはスンゲーかわいいけど…)なんとあのいかにもモテそうな弓道部3年の柴田草(そう)とところかまわず抱き合っているのだ!いくら2人が幼馴染とはいえ、一時期は大騒ぎになったけど、その「ぎゅっ」は桂の精神安定剤で、ここぞという時柴田先輩に抱きしめられると何故か落ちつくのだという理由を知ってからはもう誰も騒がなくなった。 そんなある日から桂は柴田を頼らなくなった。そういや柴田先輩はいつも「しょうがないな」という態度で桂を「ぎゅっ」てしてたし、桂も頼る気はもうないようだ。詳しい事情も聞いて協力的な俺だけど(一石二鳥だし!)、柴田先輩、弓道の練習中もその他もなんか荒れてない…?(同級生:桜沢香一の証言) 弓道を通して自分の過去と向き合い、自立と強さを身につけていく正当派スポ根マンガです。そして「明らかに背表紙の横幅が広いだろう」という多めのページ数にも関わらず533円というお徳な1冊!本編(連載)4話とその後の桂の番外編付きです。あと、神奈木さんのあとがきによると、続編が決定した模様です(≧▽≦)o 感想 わたし的にはこの作品はベスト・オブ・ゆきねさん's原作だと思ってます!ゆきねさんのイラストの魅力的な部分が最も良く表れている設定、お話だと思いました。『弓道』と聞くと、”一本筋が通っていて、ストイック。しかも日本風な色気もあり”みたいなイメージが私にはあるんですが、ゆきねさんのイラストのイメージもそのまんまでvv お話に明確なテーマがあって、”現在”だけに焦点を当てているんじゃなくて過去の桂、今の桂、これからどうなりたいかという悩んで成長していく姿が見えたのが面白かったです。その悩みの突破口に必ず弓が絡んでくるというあたりがどうにもスポ根…(笑) 超ブラコンな桂の兄、大和さんも面倒見がよくていいキャラでした。弓道部部長の鑑のような方だ…。弓の引き方の個性にも作品中触れられてましたが、大和さんは「(精神も肉体も)力強い弓」…ってホントそんな感じ(笑)悩む桂のよき相談役でもありながら、草と桂の不穏な空気を嗅ぎ取ってうまく場を作ってしまうあたりリーダー癖というか染みついてるのがよくわかりますね。 でも桂は可愛いし草や大和さんもカッコイイんですが、何と言ってもマイラバーは桂のお父さんv「居たー!!こんな所にっv」って感じで登場シーンのにっこりエプロン姿に瞬殺…。ああ、こんな夫が家でご飯作って待っててくれたらわし仕事頑張っちゃうよ(そして必ず定時に帰るよ)!と思いました。どうやらその意見、原作の神奈木さんと感覚が近い様で、ちょっと親近感(私如きが失礼な・爆) キャラコミックスですしアブないシーンも多くないのでそういう意味では読みやすい1冊だと思いました。 |
| 『ビーナスKISS!!』原作・菜槻さあり ★★☆☆☆1996年1月25日 |
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ゆきねさん初のコミックス(アンソロジーを除く)。現在廃刊になっています。(高崎は古本屋でゲットしました。) 原作は花丸ノベルズで育生&国立シリーズの1作目。憧れていた部活の先輩、国立に無理矢理コトに及ばされてしまった育生が国立に何とか復習しようとするが…?ヘコんでもすぐに立ち上がる育生のラブコメディ。 感想 小説をマンガ化したものって、ページ数の関係から多少説得力に欠ける傾向があると高崎は思うんですが、この作品はそれが目立った1冊になっているように思えました。一番大事な育生の心情が、状況の変化もきっかけもなく変わっていることに疑問が残りました。キャラの性格も安直で突き詰められていない感じがしました。高崎がストーリー性を求め過ぎてたのかもしれません…。ゆきねさんのイラストは今のイラストと比べると時間の流れを感じました(笑) |