語り草5.夏の風物詩


もう夏も終わりになってしまいましたが、高崎が語れる唯一の実体験な怪談話

を(笑)

高崎の部屋はベッドと本棚が平行して置いてあり、垂直方向に窓があります。

位置的には足元に窓、頭の近くに入り口のドアなんですが、寝る時ドアが開い

たまま廊下が見えるのが凄く嫌いです。何かよからぬものが廊下をスッと通り

そうで恐いんですよ。(因みに高崎の部屋は裏鬼門だそうです・泣)

で、寝ながら本を読むのは毎日のことなので枕の上には小さな本棚が置いてあ

り、漫画や小説が山積みになってます。何故か恐がりなのに天井からジャンプ

の『すごいよマサルさん』のメソのキーホルダーを吊るしてみたり(チャック

付き!)するんですが、その日は暑くて目が醒めたんです。

多分クーラーが寒くて布団を被っちゃったのが、クーラーが切れて暑くなった

んだと思うんですが、汗をびっしょりかいた感じがしました。夜中に目が醒め

るのって恐くて凄くイヤなんで不吉な予感はいつも通り(笑)しました。で、

汗を拭くか何かしようとして左手を動かそうとしたんですが、動かないんです

よ!!全然!(泣)体が動かないなんてこれは始めて「金縛りにあった!」と

思いました。目を開ける前だったんで(ええ、ほんっとに恐かったんで鮮明に

覚えてます)「今目を開けたらロンゲの自縛霊っぽい女の人とかが絶対い

る!」とか勝手に思って無駄に動こうなんて思わなかったんです。で、パニッ

クからやや落ちついて”ホントに全身動かないのか”という疑問のもとに右手

を動かしてみたんです。そしたら、動いた…。「はぁ?」と思って全身動かし

てみてもやっぱり動くんですが、左手だけ動かないんですね。これはおかしい

と思って「えいやっ」と目を開けると高崎の左手が見当たらないんです。本

で!!

何の事は無い、枕の上にあった小さな本棚がなだれを起こして左手を重みで塞

いでいただけだったんです。本棚に入りきらない分は積み上げてますから3〜

40冊はあったと思います。その私の愛の結晶が本気で高崎を恐慌状態に陥ら

せ、金縛りと勘違いさせたかと思うと、この時ばかりは本が憎かったです。

枕元になだれが起こるほど本を積むのは止めましょう、という教訓でした。

(でもまたやってますが・爆)それにしてもあの時はマジで、ホントに恐かっ

た…。