Mr.研修医!

第八話

 療治争奪戦は最終ラウンドに入った。

 ある日、みんなで飲みにいった日、火蓋は切られた!



「かんぱ〜い」

 院長がビールのはいったコップを高らかとあげる。すると、みんなもそれに続いた。

「かんぱーい」

 しかしひとつだけその中に、オレンジジュースが入ったコップがあった。そのジュースの持ち主は療治だった。

「あれ?療治くんお酒だめだったっけ?」

 隣に座っていた高原さんが言った。

 「お酒はちょっと苦手で、、、」

 療治は実は酒が飲めなかった。というより、酒を飲むと意識が無くなりやすかった。

 しだいに盛り上がっていく飲み会。だんだんとみんな酔っ払い、手がつけられなくなった。

「ねぇねぇ療ちゃ〜ん。わたしみたいなおねーさんは嫌いなの〜?」

 まずは河村さんが療治につっかかってきた。

「ははは。河村さん飲み過ぎですよ〜」

 軽く流す療治だった。そして次にきたのは院長の娘、田村翔子さんだった。となりでは院長が爆睡していた。

「療治君。あたしさ、実は、、、療治くんのこと、、、す、、」

 そういいかけた瞬間だった。

「翔子〜。」

 隣から声が聞こえた。田村さんが隣を向くと、そこには院長が寝言を言っていたのだ。

 急に気まずくなった田村さんは、言うのをやめて酒をがぶ飲みし始めた。

 そして次にきたのは榊原さんだった。彼女は酒を飲むと性格が変わるのだ。

「療治!!あんたね〜男のくせに酒飲めないなんて恥ずかしくないの〜!」

 そういって榊原さんは療治に無理やり酒を飲ませようとした

「ちょ、ちょっと、、」

 療治は抵抗したが、ついに飲んでしまった。

「それでこそ男だ〜!」

 榊原さんは笑っていた。しかし、しだいに療治の顔は赤くなり途端に倒れてしまった。

「なっさけね〜な〜!男はふたりともダウンかよ〜。、、、ねえみんな、いまから飲み比べやんない?

 勝者だけ療治にアタックOKって条件で、、、どう?」

 榊原さんはいきなり提案した。一度は駄目になった河村さんや田村さんは凄い乗り気だった

「よっしゃ!勝負だ〜」

 しかし、高原さんだけは反対だった。しかし、他の三人に強引に押し切られ、結局OKした。

「すいません!ビールじゃんじゃん持ってきてくれませんか?」

 榊原さんが店員に言うと。しばらくしてビールがかなり運ばれてきた。

「じゃあいくよ!よーい!どん!」

 スタートの合図とともに、河村さんは一気に飲み干した!つづいて榊原さん。遅れて田村さん高原さんと飲み終えた。

「みんなやるわね〜じゃあ二杯目いくわよ!」

 ・

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 まず先にダウンしたのは河村さんだった。勢いだけはあったが、やはり年のせいだろう。

 じょじょにペースは遅くなり、ついにはギブアップしてしまった。



         河村  記録4杯



 残った三人はかなりの酒豪で、激しいデッドヒートを続けていた。

「ま、まらまらいけるよ〜ん」

 榊原さんは声がうわずっていた。次第に飲むペースが遅くなり、ついにダウンしてしまった。



         榊原  記録10杯



 勝つのはどっちか!見た目では田村さんがピンチ!高原さんはペースが遅いものの、安定していた。

 両者の戦いはつづいたがついに決着はついた!

 その勝者は!高原さん!



         田村  記録16杯



「どうやらわたしの勝ちね。覚えておくといいは。女はね、秘密をかかえるから綺麗になるのよ、切り札は女の、、、。

 みんな寝てるから言っても意味ないわね」

 軽くほほ笑んだ高原さん。切り札とは酒に強いということなのか?べつのなにかか?それはわからない。

「療治のお嫁さんは、決まっているのよ。」

 ちいさく呟いた高原さんは再びお酒を飲み出した。ゆっくりとゆっくりと、、、

 しばらくして、療治が目を覚ました。

「う、、んん。あれ?えーと、、、何があったんだっけ」

 療治はぼーっとして頭をかいていた。

「酒飲んで寝てたのよ。さて、療治くんも起きたし、そろそろお開きにしましょうか。みんな!起きて〜!」

 高原さんがみんなを揺するが一向に起きない。なんとか院長と河村さんだけ起きた。

「ふぁ〜あ〜。あ、寝ちゃってたのか〜」

 院長はほろ酔い気分で起きた。

「じゃあ、そろそろ解散するんだけど、翔子さんは院長お願いします。榊原さんは河村さんがお願いしますね。」

「な、なんであたしが?高原さんがやりなさいよ」

 河村さんは少し怒った。

「榊原さんの家とは逆なんだから仕方ないじゃないですか。」

 高原さんはそういって勘定をしにレジにむかった。 河村さんはまだふて腐れていたが、しかたなく榊原さんを肩に背負って店をでた。

「それではまた明日な。」

 院長がそう言って去り、河村さんたちも別の方向に歩き出した

 療治と高原さんは家が同じ方向だったため、二人は同じ道を歩き出した。

「ねぇ療治君。あたし実は、あなたの、、、」

 療治はこの後衝撃の事実を知ることになるのだった。

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