49.Q 仏教では仏という言葉をいろいろな意味で使いますが、どのように理解したらいいですか?
A このことは仏教を分かりずらくしていることの一つだ。大まかに分けてみる。
一、仏教の開祖、歴史上の釈迦を仏という。日本語で仏を「ほとけ」と読むのは「浮屠家」から来たものらしい。
二、永遠に教えを説く常住不変の仏。これは真理という意味。(仏身論)
三、十界(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の迷いの六界と、声聞、縁覚、菩薩、仏の悟りの四界)における仏。これは清浄な心という意味。
四、成仏というときの仏。これは此岸から彼岸へという完全、成就という意味や、修行者の最終目的としての境地という意味に使う。
五、我が心の内の仏というように、一切衆生悉有仏性の仏性としての意味として。
六、礼拝の対象としての仏。(阿弥陀仏)
七、三と五に関連した使い方として、人の心は迷っている時は「凡夫」であるが、悟れば「仏」というように、迷いも悟りも、凡夫も仏も、同じ己の心の働きである。という意味で使う。(一、二、三、四は後述)
尚、スリランカやタイの、いわゆる南伝仏教の国々やヨーロッパでは、Buddha(仏陀)といえばインドの釈迦と決まっているようだ。
仏教学者の中村元氏が「ブッダ入門」の書の中で、「目覚めた人」という意味のブッダという音を「仏」(ブツ)の字に写した。後に「仏陀」と書くようになった。また、「仏」は本来「佛」とかく。「弗」は「〜にあらず」の否定の意味がある。水をわかしてお湯にすると沸騰する。もとは水だけれど水にあらざるもの。そこから仏をもともとは人間だが、人間にあらざるものにして人間ということで、この「佛」を使った。と。
ともあれ、仏の意味は以上述べたほかにもあるので、その都度説明を加えることにする。