70.Q 苦が生じてくる「原因である執着を滅すれば」苦はなくなるという苦滅聖諦(滅諦)は、ごくあたり前のことを言っているのではないですか?
A 執着(原因)→苦(結果) 執着(原因)の滅→苦(結果)の滅(涅槃)
カロリーの摂取量が多い(原因)→肥満(結果)
カロリーの摂取量が多い(原因の滅→肥満(結果)の滅 つまり食べなければ、やせる。質問にあるようにあたり前のことです。
ところが、ダイエットには甘いもの、スナック菓子など食べていけないと知りつつ、ついつい食べてしまいす。たばこ・酒・偏食・運動不足・ストレスなどが病気の原因にもなるとわかっていても、自らそれらをコントロールすることができない。妻子ある男性を好きになってしまい、男性と別れなければ、別れた方がいいと思いつつもわかれられない。 私たち人間は業が深いというのか、苦の原因がわかっていながら、その原因を排除することができない。頭ではわかっているつもりでも、身体や行動が違った方向に行ってしまう。人の心は執着の原因が多少なりともわかっていても、思い通りにはいかない。
ましてや、心が何に執着しているのか、原因さえ、さっぱりわからない「苦」に対しては、大海にただよう古木のように、人の心が無力なのです。
ですから、言葉として「執着を滅すれば苦は滅する」とは簡単なことですが、この真実を実感し、体得するには次の道諦における、努力・精進・修行が必要になるのです。
| 涅槃…ニルヴァーナnirvanaの音写。滅、寂滅、滅度と訳す。解脱と同意語。吹き消すこと、吹き消した状態。燃えさかる煩悩を滅尽した完全なさとりの境地のこと。 |