Masquarade
Mana in Black[2]
中央の間、マナはミアの前に膝をつきつつ周りの人間を探る。
(たいしたことない奴が4人か。だけど入り口にいた白い鎧の奴が曲者らしいわね。確か名前は・・・グーデリルだっけ?)
「報告します。ケルビム様が率いる補給部隊は予定より1日早く2日後に到着の予定です」
「ありがとう。顔をあげていいわよ、カナさん」
金髪で背の低いミアだが、気品にあふれた態度でマナにそう言った。
「物資のほうはどうなの?」
「予定より少し米が少ないみたいだけど、逆に麦が予定より大目みたいです」
「じゃあ心配要らないわね。これからあなたはどうする?アリウスさんなら鍛錬場にいるわよ。それとも自分の部屋で休む?」
「休ませてもらいます。ちょっと馬を飛ばしすぎてボク疲れた」
「じゃあまた」
そう言って中央の間から出て行く。しかし出口を出たところで白い鎧の男に睨まれる。
「おい」
「ボクの顔になんかついてる?」
「違う」
「いや、ボクをじーっと見てるからさ。それともボクに見とれてた?でもだめだよボクはアリウス様一筋なんだから」
「・・・お前ほんとにカナかと疑ったんだが。いつもとどこか感じが違って」
(ひょっとしてばれた?)
マナは内心であせりつつも言った
「ひっどーい」
「よくあることだ、気にするな。さっさとアリウスの野郎のところにでも行け」
「ボク疲れたから寝るんだけど」
「運んでやろうか」
(いいやつじゃん。ルーファスとは大違いね。部屋も分からないし運んでもらおうか。それにしても潜入させているスパイとやらは砦の間取り図にカナの部屋くらい書いておきなさいよ。ミアの部屋はきちんと調べてあるのに)
「ありがと」
白い鎧の男は軽々とマナを持ち上げてしまった。そして2階の部屋に運んでいく。
「こら、そんなとこ触らないでよ」
「知るか」
「変態」
「ほれ、着いたぞ」
「ありがと。でも入ってこないでね」
「色気のないがきの部屋に誰が入るか。さっさと寝ろ。で働け」
「じゃ」
マナは部屋に入る。ふと焼けたペンダントが目に入る。
(母さんのじゃない・・・まあ親に頼る部分が大きかったからね、あの子は。どこが良かったんだろ、あんな親の。あたしをいつもできがわるいっておこってばっかり・・・)
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