Masquerade
踊る蒼い風[2]
「がっはっは」
6人の男が大声で喋っているから、当然内容はカナにも聞こえる。
「それにしても最近は仕事がやりやすいなあ」
「当然ですぜ、兄貴。ミアの馬鹿とガイナスのあほが戦争しているんですぜ」
「まったくですぜ、ディックの兄貴に聞いたんですが10年くらい前は仕事もすんげぇやりにくかったそうですぜ」
「それ俺も聞かされたっす。戦争に入ってサンドラさんがリーダーになってうはうはになったとか」
そこに皿を持ったカナが近づく。
(そいつが兄貴で・・・こいつ今ミア姉の事を馬鹿にしたよね。でまあこいつらとは別にサンドラって言うリーダーとディックって言う古株がいると)
カナはわざと滑った振りをしてミアを馬鹿にした男に皿を投げつけた。ちなみに乗っていたのはトマトとチーズのパスタである。投げつけられた下っ端Aが立ち上がって怒る。
「てんめぇ何しやがる」
「ごめんなさい、滑っちゃって」
「なんだとぅ」
下っ端Aがカナに殴りかかる。カナは冷静に受け止めた、鉄製の小手をつけた右手で。
がいぃ〜ん
「いってぇ〜」
「まあ鉄製の小手を殴ったらそれは痛いでしょ」
「おのれ、弟がやられたぞ」
兄貴を含め残りの5人が立ち上がった。
(ひょっとしてピンチ?槍はカウンターのところだし)
「嬢ちゃん、きっちし落とし前はつけてもらおうか」
「兄貴かっこいい」
「馬鹿じゃないあんたら。ボクが何したっていうんだよ」
「めんどくせぇ、やっちまえ」
(ここで暴れちゃ駄目なんだよね)
あっという間にカナは取り押さえられて縛り上げられてしまった。
「口ほどでもねぇな」
「今どこから縄を出したの?」
「盗賊たるもの縄くらい持ち歩くのが常識だろ」
「へぇ〜。で、ボクをどうするの」
「親分のところに連れて行く。その後は・・・ぐしし」
兄貴は妙な妄想をして変な笑い声を上げる。
(いやだなぁ)
「とりあえず親分のところに連れて行くがな。さて、行くぞ。確かこいつが持ってた槍があるだろ。一応持っていけ。親父、邪魔したな」
不安そうな店主を残して一行は出て行った。
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