瀬名秀明
| 『虹の天象儀』瀬名秀明(祥伝社文庫) |
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SF。 2001年3月に渋谷の五島プラネタリウムが閉鎖された。ので、書かれたらしき作品である。この五島プラネタリウム、結構有名だったらしい。寡聞にして私は知らなかったのだが。上野の科学博物館にある小さい小さいプラネタリウム、と呼んでよいのかどうかもわからないものにはよく行ったが、残念ながら本物のプラネタリウムには行ったことがない。行ってみたい。行ってみたいが、とても寝てしまいそうな気がする。 で、『虹の天象儀』である。プラネタリウム好きにはたまらない作品なのではないかな、と思われる。何やら作品を読むと微妙に違うらしいが、天文好きにもたまらないのではないか、と。良作佳作、といったところ。しかし、この題名を見たら手にとらずにはいられまい。なんたって「天象儀」だ。「儀」だぞ、「儀」。やはり「儀」がつくものは何か良い。「地球儀」「天象儀」。気になる。星雲賞だったという理由もあるが、秋山瑞人『猫の地球儀』を読んだのは実はそのせいだったりする。秋山完『天象儀の星』も佳作だった、そういえば。しかも、その「儀」がついている上に、この作品には「虹の」がついているのだ。「虹の天象儀」だ。読まずにはいられまい。 このボリュームで400円は高いとは思うのだけれども、内容的にはそこそこ読める作品ではある。そこそこ読めるけど、高い。特にチョイスしたわけではなかったのだが、何となく時間SFを立て続けに読んでしまった。ために、取り敢えず勢いで感想をアップしてみた。オススメはしない。 ちなみに本作は第二期の祥伝社400円文庫。前回は五條瑛『冬の保安官』と山之口洋『0番目の男』を読んだが、今回はひとまず菅浩江『アイ・アム』と本作を読んでみた。最近の文庫で400円という値段、は安いのだけれど、上記4作品とも、こぢんまりとまとまった「佳作」という感じで、全くお得感がなかった。他の作品はどうなのか、気になるけれども読む気はあまり起きない。
(2001年12月3日更新)
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