「彼氏とどうやってしりあったの?」
人に、そんなことを聞かれると、心の中で少しあせりながら
「ネット上で知り合ったの。」
とりあえず、こう答える。
更に問い詰める人には、
「出会い系サイトであったんだよ。」
いつもそう答えて、それ以上のことを聞かれないようにさり気なく話題を変える。
・・・嘘は言ってはいない。
だが、本当はそれに少し付け足した事実がある・・・。
<出会い>
彼氏との出会いは、初体験のその後から続く。
初体験の相手に進められ、投稿した出会い系サイト。
そこに投稿する人の目的は、殆ど体の付き合いだった。そして、私もその一人。
誰でもいいから、温もりが欲しかった。
たった数時間でも、その場限りの付き合いでも・・・。
当時の私はそんな気分だった。
勿論、「遊びたい」、「沢山経験してみたい」など、気楽な考えもあった。
私の投稿に対し、10通ほどの返事が来た。
当時、私は実家に住んでいたので、条件は勿論その近くまで来てくれる人、近くに住んでいる人、だったのだが、
実家から高速で2時間程の場所に住んでいる人から、圧倒的に返事が多かったのには正直驚いた。
そして、その中で唯一、実家から電車で1駅の場所に住んでいる人からのメールがあった。
それが、現在の彼氏からの初めてのメールだったのだ。
とりあえず、全員に返信した私。
その中でもやはり、一番年齢が近く、場所も近い現在の彼氏の事は気になっていた。
だが、一番最初に会う約束をしたのは他の人だった。
結局、その人とは会えずに終わったのだが、その時にナンパで知り合った人と定期的に会っていたので、その出会い系サイトからメールをくれた人達全員と会う気は薄れていっていた。
確か、当時その後メールを私から出したのは1〜2人だったはず。
そんなある日、いつものようにメールチェックをしていると、彼氏からメールが来ていた。
内容は、
「あの後メール来ないけど、もう用済みかな?」
そんな感じだったと思う。
私は何よりも、相手のほうから積極的なメールが来たことが嬉しく、すぐに
「そんなこと無いですよ。いつあえますか?」
そんなメールを出した。
その後、1〜2日のメールのやり取りで、会う日・時間・場所が決まった。
そして当日。
田舎なので、電車の本数が少なく、私は会う1時間程前にその場所に着いた。
暇なのでとりあえず、その辺の店を回ることに。
とある店で下着を買っていたら、予定の時間ギリギリになってしまった。
そして、財布の中身もギリギリで、買い物を済ませた後の私の所持金は、100円以下になっていた。
だが、私はそれを対して気にとめなかった。今までの体験からして、男の人=車に乗っている。だったからだ。
その考えは、彼氏に会って、思い切り否定される事になるのだが。
店を出た時、時間は既に待ち合わせの3分前ほど。
待ち合わせ場所までは、走っても5分程かかる。
だが、私は前の体験から、携帯番号を聞いたらメモリに入れておくようにしていたので、
彼氏から聞いていた番号に電話をする事にした。
電話での彼氏の第一印象:あ、いい声してるな。
とりあえず、自分の今居る場所を告げ、本当は駅の東口で会う予定だったのだが、西口で待っていてもらうことになった。そして、そのままその場所まで電話をし続けることに。
というか、なんだか電話を切りたくない気持ちだったのだ。
そして、ついに初対面となる。
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<それから>
電話で、今自分のいる場所を中継しながら彼氏の元まで歩いていく私。
「あ、いたいた。」
先に見つけたのはどっちだったのか覚えていないが、とりあえずお互いの第一印象。
私→彼:「あぁ、結構まともな人じゃん。良かった。」
彼→私:「かわいい」(これは直接彼氏の心の声を聞いたわけではないので、本当かどうか知らないが。)
そして、ここで重大事実発覚。
私:「何(乗り物)で来たの〜?」
彼:「スクーター」
・・・え?車じゃないの?←笑
先にも書いたが、私は男の人イコール車に乗っている・・・と言う考えが当時、当たり前だったため、ものすごく驚いたと同時に、焦った。
というのも、
メールでの打ち合わせで、決行場所は彼氏の部屋(一人暮らし)と決まっていたので、(これも、当時の私にしてみりゃ、「ホテルじゃないの?!(汗」とおどろいたのだが)当然、そこに行くまでの交通費が必要になってくる。
私は、こういう1度きりの関係とかでオゴリとか、そういう、相手に貸しを作るのはいやだったのだが、今の財布の中身を考えると、そんな意地も張ってられない。
「ごめん、私、さっきお金使っちゃってないんだよね。(汗」
正直に話し、まぁ、数百円とはいえ、おごってもらう事になった。
移動手段はバスだったのだが、午後2時という微妙な時間帯に乗っている客も少なく、静かな車内で初対面の私達は、殆ど話すことも無くゆっくりと時は過ぎた。
途中、道を曲がったりでゆれた時、肩から腕にかけて彼に触れた。
離すのもどうかと思い、そのまま放って置く。また揺れて離れ、そしてまたくっつく。
その度にドキドキしながら、昼下がりの温かさに浸っていた。
10分くらいだっただろうか?バスに乗っていたのは。
不意に、彼氏に促され、降りたところは今まで来たことの無いところだった。
彼氏は大学院生で、実家を離れて大学の近く(徒歩3分くらい)に住んでいたのだが、一応地元の私はその大学をその時初めて知ったりする。
バス停から彼氏のアパートまで行く距離は、後で歩いてみるとすごく近い場所にあったのだが、その時私は今まで来たことの無い場所・・・というのもあったのか、
突然、今日初めて会う人とこれから行為をする事に対して、不安を持った。
というか、その時になって初めて、
「この人の事、信用していいのだろうか?もしかして、私を騙していたりしないだろうか?」
そんな疑いをもったりした。
勿論、そんな考えはすぐに解消されることになるのだが。
「ここだよ。」
そういって、彼が指差したアパートは、一人暮らしの大学生の割には結構良い所だった。駐車場もちゃんと完備されている。
中へ入る。
ちょっと小汚いところを想像していたのだが、そんなことは全く無く、きれいに片付けられた、広い部屋だった。
ちゃんと自炊もしているようで、その証拠に、流しはきれいだったがガス台は汚れていた。唯一部屋の中で汚れていたのはそこだけだったと思う。
そして、一台のパソコン(というか、ディスプレイ)が目に留まった。
勝手にマウスを動かし、スクリーンセイバーからデスクトップに画面を切り替えると、とあるファイルが目に留まり、
「ね、PCいじってもいい?」
と聞く。
「あぁ、いいよ。」
多分、「このファイル開いても良い?」と聞いたのなら、「駄目」と言われただろう。
実際、中身を開かれた彼氏は、
「何見てるの!(汗」
と、ものすごく焦っていた。
「いいっていったじゃん。てゆーか、それ系の人なんだ?ま、私もそうなんだけどね。(笑」
その他にも、壁に貼っていたカレンダーでなんとなく、わかっていた彼氏の趣味。
そんなこんなで、緊張がかなりほぐれた私は、
「いつしよっか?」
彼:「いいよ。いつでも」
私:「んじゃ、今しよ♪」
彼:「じゃぁ、キスから・・・」
このときしたキスは、ディープキスだったのだが、彼氏はディープキスははじめてだったらしい。
そして・・・。
結果から言うと、私も彼氏も達しませんでした。
いや、私は達していたのかもしれないが、何しろ、当時3〜4回目くらいだったので、まだわかっていなかった。
だが、こんなに楽しいと思ったのは初めてだった。
行為もそうだが、彼という人に惹かれ始めていたのかもしれない。
「また会いたいな。」
そんな事を思い、遠まわしに彼に告げて、彼の部屋を後にした。
バス停についてからバスに乗るまでと、バスを降りてから駅に着くまで、彼と手をつないでいた。
言い出したのは彼。なんだか、少し嬉しかった。
今まで体験した男の人と違って、ちゃんと私の事を「人」として見てくれた気がして。
駅について、彼氏は恥ずかしがっていたが、キスをしてお別れ。
階段を下りて、見えなくなる直前で振り返って手を振ってくれたのもすごく心に残った。私は、去る人を見えなくなるまで見続ける奴だから・・・。
そして、私は彼氏に借りた210円で切符を買い、自宅への帰路についた。
次の日、バイトから帰ると、私のPCには、彼から1通のメールが届いていた。
内容は昨日のこと、そして、
「好きになってもいいですか?」
すこしおどろいたが、好意を持ってくれるのに対し嬉しくないわけがない。
だが、私はその頃恋愛について悩んでいた。
自分に、人を心のそこから好きになることなどできないと思っていたのだ。
素直にそのことをメールで伝え、でも、私も彼に対して好意を持っていたので、
この人が私を変えてくれるといいな。と、そう思っていた。
そして、彼を、男としてちゃんと意識し始めたのはこれがキッカケだったのだと思う。
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<その後>
その頃の私は、初体験をした相手ともまだ連絡があり、また、ナンパで知り合った人との体だけの関係も3日に1度程度あった。
というか、毎日毎日、どこかから沸いてくる寂しさに耐え切れずに、温もりを求めていた。
時々、「私は3日に1度はしないとモタナイ体なんじゃないか?」と自分を心配することもあった。
実際、4日以上何にも無い日は、それと関係あるのか無いのか、バイト先でミスが目立った気がする。
そして、とある夜。
生理も始まり、性欲もいつもよりあったのだが、時刻は夜の8時頃。ナンパで知り合った人を呼び出せる時刻じゃない。寂しさも募り、とりあえず、友達に電話をかけることに。
今までの私の体験暦を唯一知るその友達は、
「さびし〜よ〜。したいよ〜。」
と言う私に対し、
「その辺の誰ともわからないヤローとするんなら、私が相手になるから!!」
という、私の人生の中でも上位3位以内に入るであろう、爆弾発言を口にする。勿論女。
「え〜?どこでさ〜?」
冗談で聞いた答えに、彼女がマジメに答えるもので、私もマジメに話し合った。
今思うと、、、。(苦笑)
それでも、まだ男男言い続ける私に対し、
「このままだと、心配だからうちに来なさい。(親と同居中)」
そして、とりあえず友達の家に行く私。
勿論、女同士でする気は無く、とりあえず、キスだけした。(おぃ)ディープで。(あのねぇ・・・。)
その後、やっぱり女の子じゃこの寂しさはまぎれないわ!!と言う結論に達した私は、心配して止めに入る彼女を無視し、彼氏に電話をかけた。
電話をしてる最中も何度も止められたが、とりあえず、彼氏の部屋に着くまで電話し続ける・・・そういった条件をつけて、ようやく私を外に出してくれた。
実は、友達の家から彼氏の家までは、ほぼ一直線。途中にあるカラオケまでしか行った事が無かったので、実際の距離はわからなかったのだが、とりあえず歩いていくことに。(当時の私は少し距離があるとタクシーを使ってた)
そして、その道の途中、私は人生で2度目のナンパにあうことになる。
電話口で友達には止められたが、私はそれよりもナンパされたことが嬉しく、車に乗り込んだ。
「○○大学まで行ってくれる?」
ナンパの兄ちゃんの車をタクシー代わりにして、彼氏の家の近くまでやってきた。
その後、帰るときに、友達の家から彼の家までは40分ほどかかる事を知る事になる私。
彼のアパートの階段を登り、そこで気がつく。
どの部屋だっけ?
なんとなく覚えていたのだが、確信がもてず、彼氏の携帯に電話すると、
「本当に来たの〜?」
少し疑いながらも部屋のドアを開けて、階段の所にいた私に驚いていた。
その後、私のほうから、
「好きになっちゃったみたい。」
電話でそんな告白をした。そして、一応付き合うことに。
だが、彼氏のほうには私に対する気持ちが無く、「付き合っている」と言う肩書きの元で行動していた。
デートをするのも、手をつなぐのも、抱き合うのも、キスをするのも。
その頃、体調不良だった彼氏は、出歩くのも辛かったらしく、だんだんと冷たくなっていった。
私は、寂しさもあって、彼氏に求め続ける、恋に恋した状態だった。
そして。
彼氏の態度のそっけなさに耐え切れなくなった私は、
「ふって?」とメール。
彼氏は、その要望にいつもよりも少し長い文章で答えてくれました。
別れ。
その後暫く、私は彼の事を考えないようにしながら毎日を過ごしてきた。
だが、そんな生活に耐え切れなくなったのは、ふられてからわずか1週間ほど。
「私の事を好きじゃなくてもいいから、ソバニいさせて・・・?」
電話で伝えてから1〜2日たって、久しぶりに彼氏と会った。
なんだか、ものすごくドキドキしてたことを覚えている。
また付き合いだしたのが、確か2001年の7月1日だった。少し距離を置いたのが良かったのか、私の気持ちは勿論、彼氏の気持ちにも変化が現れ始める。
少しずつ、でも急速に、彼氏は私に心を開いていってくれた。
そして、7月17日。小樽にて。
ペアリングと共に、
「好き」
と言う言葉を初めて聞かせて貰った。
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