あなたが死んだのは、私が小学4年の時でしたね。
いつも通り家に帰ると、親戚やら近所の人やらが集まっていた。
私は何故こんなに人がいるのかわからなかった。
いや、直感的には感じていたんだ。父か母が死んだのではないかと。
案の定、私の予想は当たっていた。
私と姉は親戚の叔父さんに、こう言われた。
「お父さんが・・・亡くなった」
声を上げて泣いた。ただ泣く事しか出来なかった。
皆が優しくしてくれる事が尚更つらかった。
「死んだのはお父さんではなく、別人かもしれない」
何度も何度も父かもしれない亡骸の顔を見た。
いくら見ても私のただ一人の大好きな父だった。
夢にまで出てきた。
お父さんが私たち家族の所に帰ってくる夢。
私の名前を呼びながら、こっちに向かって歩いてくる夢。
そっと私を抱き上げ、今まで自分がどこにいたのか話してくれた。
「もうどこにも行かないよ。ずっと一緒にいるよ。」と約束を交わした。
本当に、本当に幸せだった。
なのに目が覚めると、そこに父の姿はなかった。
涙が溢れた。
母も隣で泣いていた。
声を殺しながら。
体を震わせながら。
時には嗚咽も聞こえてきた。
父は死んだんだ。
体にすっと入っていく父の声。
いつも抱きしめてくれた大きな手。頭をなでてくれた、大きな手。
私とよく似た額。
ひげの生えた顎。
もう声も聞けない。抱きしめてもらえない。頭を撫でてもらえない。
私とよく似た額に触れることもない。顎のひげを触らせてもらえない。
父ハモウイナインダ
父は骨になってしまった。
もう父が生き返ることはないんだ。
父の骨は太く、とても白かった。
怖くなかった。愛しいとさえ思った。
年月が経つのは早いものですね。
私はもう高校1年になりました。あれから6年の月日が流れたのです。
大好きな父へ
私は元気でやっています。母も少しは立ち直ったみたいです。
けれども少し、寂しいです。
大好きな父へ。私のただ一人の父へ。
私があなたを忘れることはないでしょう。
もし母が再婚することになったとしても、あなたは笑って祝福するでしょう。
いつも見守っていてあげてください。
母は今でもあなたのことを愛しています。
大好きだと。
私もあなたを愛しています。
誰よりも、誰よりも
たま
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