ハート・パンチャー
予想通り 奴のパンチが飛んできた

来る事は分かっていたが どこから来るかが分からない


取り敢えず 受け止めてみる事にした
直接のダメージは免れたが 体ごと吹っ飛ばされた


成る程 上辺だけの防御は逆効果って事か


痛いのはもう嫌だから 精一杯避けてみる事にした
ある程度は回避したが フェイントが避けられない
避けているぶん 直撃した時の痛みも増している


成る程 闇雲に避けてても意味無しって事か


なんだかもう 面倒臭くなったので
奴の気が済むまでパンチを受ける事にした
あらゆる所に傷ができて 血が滲んでくる


意識が飛びかけた次の瞬間
オレは奴にクランチを仕掛けていた


奴は もう蚊ほども動かないオレの体を預けたまま

ベンチまで足を運び 手当てをしてくれた

そして、何も言わずに俺の前から消えていった


成る程 俺はこの程度の人間って事か





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