ものたち
緑の星に降り立つ恋の天使を
一杯のビールで祝福しようじゃないか


こうして酒が呑めるのも

その祝杯を作れるのも

そんな事をしでかす生き物が禁断の果実を齧れたのも


みんな、貴方のお陰なんだから
今宵は酔いしれようじゃないか



二丁目の夜は今日も過ぎ行く

静かなる麻薬のような一時

疲れ果てた都会の片隅を少しずつ癒すかのように
笑い声が果て無く響くこの世界を
一杯のビールで祝福しようじゃないか


その天使は様々な生き物を産み堕とした


偉大なものを世に残し、名を石碑に刻み込んだもの

ささやかな幸せを必死に守りぬきながら生きるもの

夜な夜なホテルに誘い込み、快楽に酔いしれるもの


形は数多の星ほどもあれど
その天使達が微笑んだ時、全てのものは産み出される

違いなど、ありはしない


それでも、違うと思い込まざるを得ないのは
少なくとも、今ここで無機質なボタンを叩くものにとっては

その天使達は「産むだけ」だという事


せめてもの償いになればいいなんて奇麗事言わずに
今宵は酔いしれようじゃないか


緑の星に埋まる全てのものに、乾杯。





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