今年もそうだったが、毎年夏になると終戦記念日の前後に 「戦争を風化させてはならぬ」 という論議があちこちで聞かれ
新聞も採り上げる。確かにあの忌まわしい戦争を忘れずに不幸を背負った方々への慰めと哀悼の心を子々孫々にまで伝え
ねばならない−−−ということは間違いない。
だがしかし、あんバカな戦争を二度とやらないためには、どうすればよいかという事の方がもっと大事ではないか。この点
についてはあまり論議がなされないように思われる。やってしまった結果ばかり取り上げて「風化させるな」「風化させるな」
と」言っている。
ほとんど資源らしい資源もない小さな島国の日本が世界に伍してゆくには国益を損じないよう外国と意思の疎通を図る
外交力を持つべきだ。日露戦争を負け戦にせずに収めた金子堅太郎のような人物がいま必要なのだ。
その後、外圧で国益を広げるアメリカに対抗するには、日本はあまりに策がズサンだった。勝ち目のない戦争をせずに別の
道をとる方策がなかったのか。
これからはどうあるべきか
少数精鋭の外交のエキスパートを育てねばならない。彼我の国力、文化を熟知し、相手国との論議に縦横に立ち会える
語学力を備えておくのも勿論だ。スポーツの一つや二つに堪能ならなお良い。これが本当のエリートの養成だろう。戦前の
旧海軍武官もエリートだったが、国際会議ではサイレントネイビーと揶揄されるほど精彩を欠いたという。
先日、新聞で元国連事務次長だった明石康さんが 「国際人の条件はコミュニケーション能力でしょ。日本も英語の学び方を
変えないとね」 と言われていた。まさに、その通りだと思う。続けて 「日本人みな『国際人』にならなければダメですよ」と。
高校、大学でディベートの訓練をやらせるのも一助だろう。一朝一夕には成し難いがこうした人材を育てるのがこれから
の日本に絶対必要だと思う。
皆さんはどうお考えですか。 (2002、10、3 記)