答え 棕櫚(しゅろ)

 造船台の周りに張られた棕櫚は強風に耐え、起工から進水までの約3年間腐食しない。溶接火花にも燃えにくい

ので、完全に外部から遮蔽して防諜効果がある。

 本来、棕櫚は海中の海苔(のり)の胞子を付着させるため、浅い海に林立させた竹竿に棕櫚製の網を海面に

水平に張る。この海苔養殖業者にとって大切な棕櫚を造船所側が大量に買い占めたため、業者は大きな打撃

を受けた。          (吉村 昭著 「戦艦武蔵」 より)