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−五行歌集−
紗綾花さん作 恋人たち |
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わたしはわたし わたし以外のだれにも なれない だから 命令なんてしないで |
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束縛する あなたから 私の方から さよなら 自由なんだものわたしは……。 |
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オマエなんて 言葉 使われたら どんなに好きでも きらいになる |
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追いかけられると にげたい 子供のころから にげるのはとくい あなたの事好きじゃないもの |
4/30 |
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背中に 好きと 書いてみる 私のこと 抱いて |
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5/30 |
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自然に 重くなるくちびる キスから始まる 二人だけの 儀式 |
6/30 |
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雨音で目がさめる ベットのなかに あなたの ぬくもり 何もしない日曜日 |
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7/30 |
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ほんの少し キスは おあずけ かくしていること 白状してからね……。 |
8/30 |
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えんえんと つづく 長い砂浜 ひとはここを 九十九里浜と呼ぶ |
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9/30 |
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海へとつづく 道路を 力いっぱい アクセルふんで 車を走らせる |
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10/30 |
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二人だけの あしあと どこまでもつづく 裸足の足に 波がまとわりつく |
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11/30 |
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海のなかへ スカートをめくって 少しづつ 入ってゆく あなたの呼ぶ声にふりかえる |
12/30 |
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潮風の なかで するキスは ほんの少し 苦かった |
13/30 |
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春の草原で あなたの ひざまくら ここちよい 風が髪をくすぐる |
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14/30 |
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あなたの瞳が 私を好きだって 言っている 瞳のなかのわたしは あなただけのもの |
15/30 |
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誰もこない この草原で 私を抱いて……。 あなたの愛を 感じたい |
16/30 |
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キスをしたら つんとした草のにおい 私のほほをはさんだあなたと くりかえし何度も くちづける |
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17/30 |
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草原の 背の高い草たちが 私たちを そっと かくしてくれた |
18/30 |
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朝の光のなかで コーヒーの香り コーヒーカップ ふたつ持った あなたがみえる |
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19/30 |
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目がさめたら そのままベットでキス 昨日からの うでまくら ここちよい……。 |
20/30 |
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あるきなれた この街を ふたりであるく いつのまにか きまってしまったデートコース |
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21/30 |
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北風のなかだって ふたりなら寒くない ふたりのまわりを 春のそよ風が つつんでくれる |
22/30 |
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港の見える 夜の公園で 肩を抱かれた 宝石箱のように 港のあかりがきらめく |
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23/30 |
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北風の中で 抱きあって あなたのぬくもりを かんじてる このままずっと抱いていて……。 |
24/30 |
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北風のなかで かわすキスは あたたかさに 包まれている そこだけが春のように……。 |
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25/30 |
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あなたの うでまくらで 眠りにおちてゆく おだやかでやさしいひととき 時間よ止まれ……。 |
26/30 |
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あなたはかぎりなく やさしい いつもその瞳で わたしを 見つめてくれる |
27/30 |
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からめた指を このまま はなしたくないと あなたに 瞳でささやきかける……。 |
28/30 |
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ふたりだけの このひとときを 永遠に……。 ウェディングドレスに身を包み 私はバレンタインの花嫁あなただけのもの |
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29/30 |
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いままでは ひとりぶんのコーヒー あなたのために作る コーヒーカップはふたつ これからはずっとふたりだけ……。 |
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30/30 |
*あとがき* |
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+紗綾花プロフィール+ |