春 雨
三つ辻の丘の上
散った永遠を纏う
幾多の屍を抱いて
なお孤独な
濡れる髪は
消滅した声を吸い
麝香ただよう
見よ その誘い
聞けよ その舞
閉鎖された闇
愛撫する指先
震えを
畏れを
葬ってきたか
円環から逃れた者よ
私は私であるというのに
押さえられぬ嫉妬
故に微笑むのか
恒常であるお前は
集約した瞳の中
全ての月を抱いて
'97.04.10