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四井主馬の謀略
「死組!! 慶次とともに爆死せよ! 」
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野菜売り変装作戦
野菜売りに身をやつして慶次に近づいた主馬。荒井(耳削ぎ)願鬼坊の挑戦状に興味をもたせるためなのだが、アッという間に変装を見破る。松風の飯として野菜を所望され、立て看板の上に大根を置いたところ、立て看板で思いっきり叩かれる。代わりに人参を置いたら、お礼として立て看板に主馬の似顔絵(落書き)を描かれる始末。主馬のTKO負けである。
加賀忍軍秘術「靱猿(うつぼざる)」
似顔絵を描かれバカにされた主馬が、願鬼坊に殺させるまで待ってられんということで、部下に慶次殺害を命令。その時加賀忍軍が使った秘術がこの「靱猿」。だがどんな術なのかも披露されないうちに、慶次の暗幕弾とその恐るべき剣術のまえに瞬殺される。さらに死体は主馬の屋敷の堀へさらしものにされた。
刺客 荒井(耳削ぎ)願鬼坊
第一の刺客である耳削ぎ願鬼坊。主馬にとっては「砦」のような存在であったはず。結果は慶次の凄まじき抜刀により一刀両断。「獣の剣や」と骨はその様を形容した。だがこの場面はこれで終わらない。「おい、主馬!」。この台詞で顔を上げた主馬は、松風の後ろ足に蹴られ重傷。顔には轡の後が残り、さらにトラウマ(蹴られる夢)に襲われ御乱心の夜が続く。もちろんKO負け。
秀吉甲冑「傷つけ」作戦
秀吉拝領の甲冑の目付役に命ぜられた慶次。この役目で失態を演じさせ、慶次と秀吉を会わすことを阻止する口実にしたいのである。この作戦で主馬が変装したのは夜食を運ぶ腰元。例のごとく一瞬で見破られてしまい、袖口から蛇、頭上から加賀忍軍の「前から上から攻撃」に転ずる。これまた例のごとく慶次にぶった切りにされてしまい、残ったのは主馬ただ一人。一矢報いるために自ら秀吉甲冑の「傷つけ」を敢行。もう少しのところで何と右腕を切断されてしまう。「ふひゃあ、覚えておれ〜い!」と暗幕弾の中に消えていった。切り落とされた腕は、その後首謀者である利家のお膳の上へ。ドクターストップのTKO負けである。
「秀吉=猿」発言 密告作戦
この頃から慶次とお松さまに密事ありと恐れていたのであろうか、お松の外出時に主馬が警護に付いた。お松自信は気づいてなかったようである。お松は慶次に用があった。末森城に行ってもらいたかったのだが、それは死にに行くようなもの。なかなか言い出せない。だから慶次は、着物を着せて秀吉に見立てた猿に「秀吉!!」と叫んだ。これでは慶次の死刑が決定してしまうが、「どうせ死ぬなら戦場で死ぬよ」という意味合いを込めて「秀吉!!」と叫び、お松の気持ちに応えたのである。慶次はお松の側近が主馬だと見破っていた。煙管の煙をワザと主馬に吐きかけ牽制を入れていたのだ。「秀吉!!」の台詞が出るや、待ってましたとばかりに変装を解き、「お前は死刑だ」と粋がる主馬。しかし部下はすべて骨に眠らされていた。またも単身になった主馬だが、今回は秘密兵器「義手」がある。だがその用途を十二分に生かせぬまま、慶次は軽く主馬を一蹴。慶次が使った武器は、煙管だけであった。KO負けである。
刺客 棒涸らしの螢
主馬第二に刺客は、くノ一の螢。もとは武田信玄から風林火山の「山」の字を与えられた氷室信成の許婚者である。信成は慶次との一騎打ちの果てに討ち死に。つまり螢にとって慶次は仇なのである。「棒涸らし」の名の通り、螢の武器は男を誑かす妖艶さ。その妖艶さで油断したところを殺すという作戦なのだが…これには裏があった。(次へ)
「螢もろとも慶次を一刺し」作戦
主馬は最初から、慶次と螢が交わっているスキに、床下から一刺しにする作戦だったのである。うまくいけば世間は「情死」と思い、螢の素性を探られても「仇討ち」としか思われず、加賀忍軍に手が及ぶこともない。完璧な作戦であった。作戦開始、主馬とその部下たちは、慶次の部屋の軒下へ忍び込んだ。機会を窺い待っていると、何と火鉢の棒が畳を突き抜けて部下の脳天へグサリ。慶次に気付かれていた。これはマズいと畳の下から一斉攻撃をしかけるも、部下は瞬殺される。またしても単身になった主馬、火鉢で殴られ気を失ってしまう。目が覚めたら素っ裸にされ、橋の上から逆さ吊りにされていた。「この者、人のふぐりを咬じるねずみにて、成敗いたす。前田慶次」。腹にはこう記されていた。KO負け。
「小屋もろとも木っ端微塵」作戦
前田利家直属の加賀忍軍の棟梁が、公衆の面前に裸のままさらされた。これでは利家の面目は丸つぶれである。形振り構っていられない。だが螢も慶次に自分の素性を明かし、仇討ちをしようとしていた。小屋の中では慶次と螢が戦おうとしている。その機を狙い、主馬ら忍軍は、屋敷の床下に爆薬を仕掛け、火矢でもって小屋もろとも木っ端微塵にしようとしていた。小屋は大爆発。しかし慶次は槍を使い、螢を抱えながら驚異的な跳躍をおこない脱出していた。それに気づかない主馬は勝利を確信。木の上で二人が結ばれていたことも知らず…
刺客 蝙蝠
第三の刺客は螢に忍びの術を教えた蝙蝠。慶次と親しくなってしまった螢に近づき、慶次に毒を盛る暗示をかけた。蝙蝠に術を習った螢である。その催眠術の抜け方も心得ていた。それは自分の血を抜き催眠効果を下げることである…命と引き替えに。慶次服毒作戦は失敗したが、螢を殺すことに成功。しかしこれが慶次の逆鱗に触れることになる。
「火術 不知火」作戦
螢を殺された慶次の怒りも凄まじいが、これ以上加賀忍軍の名を貶めることは死活問題だと悟った主馬の思いも同じである。「加賀忍軍の存亡、この一戦にあり!!」とみた主馬は、決死の作戦「火術 不知火」を敢行。それは屋敷の裏手より侵入して火を放つ「火組」と、慶次に近づいて慶次もろとも爆死する「死組」による共同作戦。生きながら死人となることで最後の決戦に挑んだ。
火組が屋敷に火を放つ。それを小柄な老人に妨害されてしまう。変幻自在に曲がる不思議な剣「唐剣」を巧みに使い、火組を次々に殺していく。この老人は伝説の忍者「風間の飛加藤」であった。早くも作戦失敗の気配が…
屋敷の中では、慶次と蝙蝠が必殺の間合いで戦っている。そこへ死組が乱入。三者の駆け引きが続いた後に大爆発。だが最後に立っていたのは慶次だけであった。
作戦失敗とみるや、せめて轡の跡を付けた松風だけでも殺そうと、屋敷に火を放つ。しかしここで松風と慶次が合流。各々が加賀忍軍を片っ端から殺していき、やっぱり残ったのは主馬のみ。主馬を殺そうとした慶次だが、義父前田利久の気持ちをくんで鉄拳制裁だけで済ませた。殴られた主馬の半身は、屋敷の外壁にめり込んでしまった。文字通りKO負け。
刺客 捨丸
「幸若を舞え。でなきゃ解雇だ」と慶次に言われた捨丸。すねて茶屋で一服していたら主馬が来た。加賀忍軍の中でいえば主馬は棟梁、捨丸は下人。身分がはるかに違う。その主馬から「慶次をやったら侍にする」という取引を出された。侍になるということは主馬と同格になることである。捨丸は野望に燃え取引に応じた。
捨丸の作戦は、飯を食べてるスキに慶次を殺すというものであった。背後から迫る捨丸。捨丸の殺気に気付いてか、慶次は捨丸に優しく振る舞う。傷薬までもらう。「かつての主人である主馬は、こんなんだったか?こんなに優しくしてくれたか?」捨丸は刀を収めた。「殺すなら正々堂々殺さないとバチが当たる」、そう思ったのである。
主馬はこの作戦が成功したと思いこんでいた。そのため利家に「慶次はもう現れない」ということをほのめかしてしまった。だが利家と主馬の前に現れたのは松風に乗った慶次。「では、あれは一体誰なんじゃ?」の利家の問いに、捨丸は拒んでいた幸若で応えた。「あの裏切り者め、今度会ったらぶっ殺してやる〜」。しかし主馬に「今度」はもう訪れなかった。
これ以降、傾奇御免状のせいだろうか、主馬の謀略は見られなくなる。結果はご覧の通り、全戦全敗。育ちは福井だが、生まれは石川の私にはちょいと寂しい結果である。
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