近年のプロ野球を見ていてふと思ったことがあります。

それは「左打者の優位性」。

メジャーに移籍したイチローを始め、巨人の松井秀、高橋、清水、広島の前田、金本、日本ハムの小笠原、横浜の鈴木尚・・・ 右打ちの打者の比べて極端に左打ちの打者の台頭が目立つように感じます。

そこで過去10年のデータを元に右左の差を検証してみようと思います。
左打ちの方が「打席から1塁ベースに近い」という物理的な要因もあって右打者より優位に立てるのは 明白ですが、果たしてそれがどの程度なのか興味深いところです。


それでは、まず過去10年間で規定打席に達した3割打者が延べ何人いたのか、 また右打ち・左打ちの割合を見てみます。


1992年1993年
ハウエル(ヤ).331佐々木(ダ).322オマリー(神).329辻(西).319
オマリー(神).325トーべ(オ).305ローズ(横).325石井浩(近).309
古田(ヤ).316田辺(西).302パウエル(中).317石毛(西).306
パチョレック(神).311  前田(広).317山本(ダ).301
前田(広).308  和田(神).315 
シーツ(洋).308  古田(ヤ).308 
駒田(洋).307  ハドラー(ヤ).300 
正田(広).301     
立浪(中).301     
高木豊(洋).300     


1994年1995年
パウエル(中).324イチロー(オ).385パウエル(中).355イチロー(オ).342
前田(広).321山本(ダ).317ローズ(横).315堀(ロ).309
江藤(広).321石井浩(近).316野村(広).315フランコ(ロ).306
和田(神).318松永(ダ).314落合(巨).311初芝(ロ).301
ブラッグス(横).315小川(オ).303波留(横).310 
オマリー(神).314福良(オ).301石井琢(横).309 
大豊(中).310  オマリー(ヤ).302 
野村(広).303  立浪(中).301 
川相(巨).302     


1996年1997年
パウエル(中).340イチロー(オ).356鈴木尚(横).335イチロー(オ).345
辻(ヤ).333片岡(日).315ローズ(横).328クラーク(近).331
立浪(中).323堀(ロ).312古田(ヤ).322鈴木健(西).312
山崎(中).322鈴木健(西).302ロペス(広).320松井稼(西).309
オマリー(ヤ).315秋山(ダ).300石井琢(横).319城島(ダ).308
江藤(広).314  ゴメス(中).315ローズ(近).307
松井秀(巨).314  駒田(横).308マルティネス(西).305
西山(広).314  飯田(ヤ).306佐々木(西).304
前田(広).313  清水(巨).304ドネルス(オ).302
ロペス(広).312  前田(広).304小久保(ダ).302
稲葉(ヤ).310  金本(広).301吉永(ダ).300
ローズ(横).304  和田(神).300上田(日).300
コールズ(中).302     
落合(巨).301     
金本(広).300     
谷繁(横).300     


1998年1999年
鈴木尚(横).337イチロー(オ).358ローズ(横).369イチロー(オ).343
前田(広).335クラーク(近).320関川(中).330松井稼(西).330
坪井(神).327平井(ロ).320鈴木尚(横).328城島(ダ).306
緒方(広).326柴原(ダ).314ペタジーニ(ヤ).325ローズ(近).301
ローズ(横).325松井稼(西).311高橋由(巨).315 
石井琢(横).314大村(近).310真中(ヤ).308 
清水(巨).301片岡(日).300緒方(広).305 
高橋由(巨).300  松井秀(巨).304 
    坪井(神).304 
    矢野(神).304 
    古田(ヤ).302 
    前田(広).301 


2000年2001年
金城(横).346イチロー(オ).387松井秀(巨).333福浦(ロ).346
ローズ(横).332オバンドー(日).332古田(ヤ).324小笠原(日).339
松井秀(巨).316小笠原(日).329ペタジーニ(ヤ).322松中(ダ).334
ペタジーニ(ヤ).316フェルナンデス(西).327鈴木尚(横).315ローズ(近).327
金本(広).315松井稼(西).322金本(広).314谷(オ).325
山崎(中).311松中(ダ).312真中(ヤ).312磯部(近).320
立浪(中).303武藤(近).311稲葉(ヤ).311中村(近).320
石井琢(横).302柴原(ダ).310ロペス(広).308バルデス(ダ).310
宮本(ヤ).300  ディアス(広).304松井稼(西).308
    高橋由(巨).302柴原(ダ).302
    佐伯(横).302 
    桧山(神).300 



左打者またはスイッチヒッターを赤文字で表示させてみるとこんな感じです。
う〜ん、これは相当な偏りかたです。(^_^;

過去10年で打率3割をマークした右打者は延べ64人、左(スイッチ)打者は延べ103人。 右1:2左に近い割合になっています。明らかに右は不利(左が有利と言うべきか?)と言えるでしょう。
右打者は左打者に比べて内野安打になる確率が低く、どうしても打率の面では不利は否めません。
・・・しかしながら、それでも毎年のように高打率を 残している選手がいるんですね。

そこで今回は、その”不利な”右打者にスポットを当ててみました。 相当な俊足でない限り足で安打を稼ぐことはできない右打者、 どんな選手が右打ちで高打率を残しているのでしょうか。



こうやってデータとして表示させてみると、際立つのがローズ(横浜)の確実性です。 日本でプレーした8年間でなんと打率3割を7度マーク、 1999年に記録した.369は右打者としてはプロ野球新記録です。
(ちなみに左打者のシーズン最高打率はR・バース(阪神)の.389)

他では、3年連続首位打者のパウエル(中日)、3割を5度マークしている古田(ヤクルト)、内野安打ほとんどなしで3割をマークしているロペス(広島)やマルティネス(西武→巨人)も 屈指の巧打者といっていいかもしれませんね。

ということで過去10年間における、最高の右の巧打者はローズ(横浜)という結論にたどりつきました。(^ー^)


気が向いたら、また別のテーマを書いてみるつもりです。

それにしてもストレート勝負が多いパ・リーグのほうがずっと3割打者が少ないんですね〜、 これはちょっと意外な結果でした。