コンサル花盛り ---自分の事、自分の部下が信じられない経営者たち

子曰不患人之不己知患己不知人也(学而第一16)

今、日本国内では、やれSCMだ、やれCSRだ、コンプライアンスだ、個人情報保護法だ、とかまびすしいですが、それがそのまま会社の中にまで持ち込まれていますね。ちょっと前のITバブルの時、何でもWebブラウザで出来てしまう、という妄想を持った人々は、ITコンサルに年間数千万も放り込んでましたが、結局何を得たんでしょう?(謎)
その時、何か学ばなかったんですか、せめて教訓くらいは?
今また、ISO認証取得にコンサルに年間数千万もつぎ込んで、挙句は経営刷新だ・・・で、怪しいコンサルに騙されてまたン千万円。これでは組合も怒りますってば・・・

いやね、勿論必要な時、大事な時はあります。そして、『本当に』自分たちで出来ない事ならば、外部の力に頼るのは、大変重要な事です。さもないと、井の中の蛙状態になってしまいますから。でも、外部の力に頼る、という事は、その前に「大前提」があることを忘れていませんか?

一度、下のリストにチェックをしてみてください。

i)自分たちに、何が必要か、何が足りないか、自力で分析出来なかったYes/No
ii)自分たちが、何が必要か、何が足りないか、あるコンサルに依頼し、得られた分析結果を直ぐに実践に移した Yes/No
iii)自分たちに足りない物に気づけるのは、社外の目をもつコンサルだけだYes/No

全てYesに成ってしまった人、あなたには、経営者の資質はありません。お引き取りください。

えぇ、(i)がYesの人。これは、自覚が足り無すぎです。経営に携わるのであれば、常に危機意識、問題意識をもち、物事を中立的に見る眼を養わなければなりません。そして、人間たるもの、どんなに中立を志しても、そこにはどうしてもBIASがかかってしまうものです。そこで・・・コンサルの出番です。

さて、(ii)がYesの人。うーん、これ、問題なさそうに感じますか?いーえ。こいつはそもそも、コンサルの位置付けを間違ってます。コンサルタントは、相談役です。でも、決定するのは、経営者たるあなたですよ、あなた。コンサルがウソ言わないって、誰が決めたんですか?コンサルだって人の子。第一、そもそもコンサルに相談するのは、自分が頼りないからではなく、自分が独り善がりに成っていないか、の第三者監査の役割なんですから。自分が独り善がりになる恐れがある、つまりコンサルだって独り善がりになる可能性は大なんですよ。

「いや、コンサルはプロだから・・・」
「経験豊富だから・・・」
はぁ?じゃ、あなたはプロではなく、経験も豊富じゃないわけ?なら、もう一度言います。「今すぐお引き取りください。」
分析結果に対してすべきは「直ぐに実行に移す」のではなく、「よく検討し、何があたってて何が再考の余地ありか」をよく噛み砕いて代謝する事なんですよ。ここが一番勘違いが多く発生しています。

ここにもう一つ、隠れた罠があります。既に書きましたが、人間たるもの、誰だって「独り善がり」に陥りがちなんです。ですから、コンサルを一社だけにキメ打ちするのはどんなもんでしょう?そいつが間違っていたら、一緒に墜落するんですか?そのコンサルが「コンサル=経営陣」だとしたら、そりゃ経営陣の間違いは会社の失墜ですから、ま、仕方ないってことでしょう。でもね、会社の間違いを正してくれるべき中立の目のコンサルを固定してしまうと、その段階で既に中立性は失われますよ。いい様にあしらわれます、それも金づるとして・・・(「あ。これやんないと駄目です。あれもやんないと駄目です。ウチでそのサービスありますから、やりまひょ!」これ、ISOコンサルなんかでよく見られますね。)

さて、最後に(iii)です。これ、似たような話、最初の方に書きましたが、そう、コンサルは必須です。でも、ね。あなた、自分の会社の若い奴らの声、聞いたことがありますか?コンサルが指摘した内容をよーぅく精査してごらんなさい。必ず、ちょっと前に、会社の若い奴が同じ指摘を頑張ってしているはずですから。え?そんなこと無いって?それは、あなたがちゃんと、若い人とコミュニケーションを取っていないんですよ。え?ちゃんと取ってるって?それは、若い人があなたには話しづらいので、なんとなく会話だけしてるだけで、あなたはホンネを語ってもらえない、かわいそうなピエロさんなんですよ。

でも、どうしてそうなっちゃったんでしょうねぇ・・・それは、人間のサガにより、そうなってしまったんでしょう。つまり・・・

子曰不患人之不己知患己不知人也
に尽きます。あなたは、「自分はこんな若造に意見言われるほどまだ落ちぶれちゃいないさ」、という考えから抜け出せないんですね。「負うた子に教えられる」ことは恥ずかしい事ではないんです。でも、絶対、絶っ対に聞く耳もってませんよね、そういう人たちは。

なのに、同じことをコンサルが言えば、感動しながら聞く・・・会社の危機を感じずにいられません。


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