「艶 芯」
-その4-
私は声を出しそうになり、また、最終の放出を迎えそうになり、それをこらえるべく
半身をよじって彼女から自分を引き剥がそうと試みた。
しかし、それを許すまじとして彼女は両の足首を私のふくらはぎより上の方へ押しつけ、
私が逃げるのを阻止しようとしていた。
「今、今お願いだから・・・」
と彼女が言ったような気がした。
確かに何かを求められるたような気がした。
私はすでに、刺激にたいして従順であることを決めていた。
もう我慢できないと思った。
その瞬間は私がこれまで経験したことのない、行為だった。
交合というには簡単すぎて、性交というには淡泊すぎて、多分ウィルスやアメーバが合体して一つの別細胞にでも変身するような、行為であった。
私の腹部の皮膚は「バリッ」というような音をたてて彼女の腹部と剥がされ、彼女が大きくのけぞる瞬間には、私のものは彼女の中に埋没した蛇のように抜け出ることは出来ず、ちぎれると思うほどの吸引を受けた。
しかも、私の両腕は彼女の両手が痛くなるほど掴んでいて、爪のために何カ所かは皮膚を削られていた。
最後の瞬間はその波が一度に落ちていくように訪れ、彼女は全ての方法で私の腰を自分の部分に押しつけるようにして、頭はすでにベッドの端から落下し、うなじをかすかな光に白く光らせていた。 私の最後は自分の動きではなく、彼女の中の動きによって吸い出されたような感覚だった。
(逝かされる)とでも言おうか、全ての動きの主導権はその生き物の中にあった。
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