child
「あら?綾人くんこれから出るの?」
「ええ。遥さんも?今日は寝坊ですか?」
朝から少しあの絵に色を足して降りてきたらもう10時だった。
恵ちゃんが用意してくれた朝ご飯を食べながら気になってたもう一人分の朝ご飯。
「ブチが遙さんの朝ご飯、狙ってたよ」
まーブチ。そんな子に育てた覚えはないわよー。
なんていいながら遙さん、それ叱ってないよ。
そんなに撫でながら言ったら誉められてると思っちゃうんじゃないの?
「違うわよ。ちょっと朝から頭痛がしてね。少し遅れるって連絡いれておいたのよ」
たいした事ないんだけどね、と小さく舌をだした遥に、綾人が少し顔を赤くする。
「あ、じゃあ僕も一緒に乗っけてってもらえます?」
「ああ・・それがねえ。車、今車検にだしちゃってるのよ。この時間じゃバスもあんまり来ないでしょ?歩
いていくしかないかなあと思ってるんだけど・・でも、綾人くんも一緒だったら楽しみだな」
それはそれは、本当に楽しそうに笑うものだから、
「でっ・で・でもぼくは自転車で行こうかな〜なんて・・思って・・て」
本当は自分だって一緒に海沿いの道を歩きたいのに。
よく笑う彼女をつれて、いろんな話をしたいのに。
素直になれない自分がまた、顔を出す。
自分ではもう子供じゃないと思ってるんだけど。
「自転車?そうか〜・・うち自転車1台しかないものね・・じゃあさ!後ろに乗せてよ」
「へ?」
「たまにはいいじゃな〜い!綾人くんに乗せてもらいたいなあ」
二人乗り、ですか?
「はっはずかしいよ」
「えーだって東京ジュピターを出たときに二人乗りしてくれたじゃない」
「あれはだって」
「あれは?なに?」
遙さんのことまだ意識してなかった・・・・から?ほんとに意識してなかったか・?
「・・・しょうがないなあ」
「いいの?!」
「いいよ」
遙さんのがっかりした顔、見たくないから。
「ほんとに?!」
「ほんとに」
ほんと遙さんってたまに子供みたいで・・・・かわいい。
恥ずかしくて口には出せないけど。
あーあやっぱりぼくってまだ子供だ。
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