hatsu
ドリー夢小説
「君はもう高校生だろう」
そんなこと言われても・・・先生。この殺人的な人ごみに、大人も子供もないですよぅ。
だって、2人で来たってことは。
はぐれたのは私だけじゃなくて、先生だって同じこと。
「あれ〜?そんなにおめかししてどうしたの?彼氏とはぐれちゃったの?」
あーもーこんなに立てこんでるところに〜!!
「そっそうなんです!じゃ、あたし忙しいので」
はぐれたのは・・・彼氏じゃないけど。
あたしの好きな人。
「それじゃ」
足早にその場を離れようとするあたしの振袖の端を、つんっ、っとひっぱられる。
「そんなに動き回ってもきっと見つからないよ。それよりさ」
「やめてください〜」
先生に見てもらいたくておしゃれしてきたのにはぐれちゃうなんてツイてない。
ほんとにもう会えなかったらどうしよう。
「ごめんごめん。そんなに落ち込まないで。お詫びにさ、これから遊びにいかない?車、近くに
とめてあるからさ」
「行きません〜」
どうしてこうこの辺はナンパが多いの?!
なにも元旦からがんばらなくてもいいじゃない・・
「なにをしている?!」
彼らの背後から聞こえてくる声にあたしは心底ほっとした。
先生!!
会いたかった!!
「せんせ〜・・」
「どうした」
先生に見下ろされる格好で冷たい視線を浴びせられた彼らがそそくさと散っていく。
「先生に・・もう会えないかと・・・
「・・・そんなわけはないだろう」
けげんそうな顔をしてるけど、先生、助けてくれたんだよね。
「だって人も多いし・・・先生、帰っちゃうかもしれないと思って・・」
「君をおいて帰るわけがない」
それよりも・・と言う声に、あたしは怒られる覚悟を決めた。
すみません。ふらふら歩くあたしが悪かったんですー・・・
でっでも先生も歩くの速いんですよう・・
「・・さきほど一緒にいたのは君の友人か?」
・・・先生、あたしが絡まれてるから助けてくれたわけじゃなかったんですね。
「違います。知らない人です」
「・・・また知らない人間に声をかけられていたのか。遊びに行こうと?」
「・・・・はい」
そうです。
先生が連れて行ってくれる課外授業のときだって、待ち合わせに早く着けばよく絡まれてます、私。
でもっ
「何度言えばわかる。君は隙が多すぎる。もう少しなんとかならないのか。いつでも私が・・助けてやれるとは限らないんだ」
「なんとかって・・・これでも視線合わせないようにしたりこっちから気がついたらその場を離れるようにしたりしてるんですよー」
あたしは先生の顔が見れなくて、さっきつかまれた袖をつまみながらうつむいた。
「しょうがない・・」
先生、呆れちゃった?だってあたしだってどうしたらいいかわかんないんです。
「ほら」
「えっ?!」
突然黙っちゃったと思ってたら、ぐいっと肩を引き寄せられた。
「せんせっ!!」
あっという間に・・・・先生の胸の中。
「・・・今日はわたしが一緒だ。君の今日の隙は私が埋める。君には少々窮屈かもしれないが」
窮屈なんて!!
「あのっ・・あったかいし、それに・・はぐれなくてっ、あたしは・うれしいですっ」
「そ・そうか」
どうしようどうしよう!
先生は・・そんなつもり、ないのかもしれないけどこれって!!
カップルに・・・見えたりして!!
ああもう今日一日。ずーーーっとこうしていてほしい!!
先生の体温を感じられる。
先生の服の下のからだの硬さを感じられる。
先生が触れる肩が熱い。
この熱を消したくない。忘れたくない。
ずっとずっと・・・こうしていたい。
「っ・あのっ先生っ。今年も・・よろしくお願いします!」
少し頬を赤くしてまっすぐ前を見る先生に、あたしをみてもらいたくて。
周りのざわざわにかき消されないように大きな声で。
「ああ。こちらこそ・・よろしく」
あたしの大声に、先生のやさしく苦笑した笑顔が・・こんなにも近い。
泣けちゃうくらい。
ああ・・あたし、恋してるんだなあ・・
先生のこと、こんなに、好き。
どうしようもないくらい。
でもがまん。
「。君さえよければ・・この後、少しわたしに付き合わないか。友人が店で
甘酒をつくって待っている。アルコールの摂取はあまり勧められたものではないが・・
冷えただろう」
「いいんですか?一緒に・・行っても」
もっと先生と長くいれる。
もう少し・・こうして肩を抱いていて、くれますか?
「・・・・・来年も先生のクラスになれるといいな。・・まだ3ヶ月、ありますけど」
唐突なあたしの発言にも先生は笑って答えてくれる。
「・・そうだな。わたしもだ」
ほんと?
先生、そんなこと言うと、期待しちゃういますよ?
もしかしたら、あたしにもチャンスがあるかもしれないって。
いいんですか?
・・・ほんの少しでも・・・・期待もって、先生のこと、想ってても。
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