renkasama2
ドリー夢小説
白い湯気が立ち上るマグカップ
両手で包み込みながらコクコクと喉を動かしながら
窓をぽーっと眺めていた
「零一さん」
「何だ?」
頬づえを付いたまま窓をぼんやりと眺めて彼もマグカップに口を付ける
窓の外にぱらぱらと降っている雪を二人でしばらく眺めながら彼女が口を開いた
「お散歩行きたいです」
何を言い出すかと思ったら…
この寒い中にお散歩に行きたいとは…
何の因果があって言うのだか……
「この雪の中にか?」
「はいvv雪の降ってる中を眺めながら歩きたいです」
目を輝かせながら窓の外を眺める彼女
この寒い中…
と言いたかったがそんな彼女を見るととてもそんな事が言えなかった
彼はコトっと音をたててマグカップを置いて一つ溜息を吐いた
「零一さん…?」
マグカップの音がすると同時に彼を見上げる
「……」
彼はフっと笑みを浮べて椅子に掛けて置いたコートに手を伸ばす
「…行くんだろう……?」
彼女はパァっと笑みを浮べて首を縦に振った
「はいっ」
「暖かくしていきなさい」
彼はクスクス笑いながら彼女の首に自分のマフラーをぐるぐるに巻いてコートを羽織らせた
「じゃあっ手袋も持ってきますね〜」
パタパタ寝室に駈けて行った
「慌てなくても良いのに…」
彼女の駈けて行く後姿にふっと笑いを零しながら
壁に身を任せるように寄りかかろうとした時だった
ぴーんぽーーん
人がこれから出かけようとしているのに……
一瞬、青筋を立てて眉を寄せた
いっそ…居留守を使ってしまおうか………
うーーん…とこめかみを押さえながら数秒悩んでいると…
ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽんーーーー
……この押し方
「……アイツだ…」
さらに青筋を増やし顔を引きつらせた
あんな…借金取りのような攻め立てるような押し方…
ピンポンダッシュする子供だってあんな押し方しない……
「…絶対、居留守使ってやる」
インターホンの音を無視して壁に寄りかかっていた
『ちゃーーん♪…ついでに零一〜』
「つ、ついでとは……」
声の主…
思ったとおりだった……
「…絶対出てやらない………」
大きい溜息を吐いて腕を胸の前に組んでいた
あまりに煩わしいインターホンの音に彼女は慌てて駈けながら玄関に向かってくる
「零一さん〜居るんなら出て…」
「し、静かに…」
大きい声で返事して今にもドアを開けそうな勢いだった彼女を慌てて
…何を思ったか自分の唇で思わず塞いで腕の中に閉じ込めた
「れ、れい…いちさ…」
「…すまない……居留守を使いたいのだが……」
しーっと唇の前に指を置いて有無も言わせずに彼女の目をジッと見つめてくる
彼女はあまりに切実…じゃない真剣?な彼の眼差しに首を縦に振って
彼の腕の中でしばらく大人しく…動かないでいた…
相手が彼の親友であったとわかっても……
そして、しつこいと言おうか…何ともイヤガラセにも近いような
インターホンの音は15分くらいして諦めたようで…
彼と彼女が雪の中に散歩に出ようと外に出た時はもう既に雪がやんでしまったとか
後日…インターホンを押した張本人の親友の店に行った時
無制限に見境なく飲み食いされたのは言うまでもないとか
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