初めてものがたり

死ぬかと思った。
あの二人が、あんなガキにまで先を越されたのかと。
それくらいショックだった。
自分でも、恐ろしいくらい。

出会ったときから、俺は何か違うものを小野に感じていた。
あの目線、容姿、言葉。
全てが今までのヤツとは違ってた。
でもその感情は、単なる好奇心だと思っていた。
・・好奇心のはずだった。
俺は普通の女が好きなんだ、自分に言い聞かせていた。
でも・・

「あー?オヤジじゃん。何そんな驚いてんだよ!」
「お、おま、おまえら・・」
屋根裏のベッドに座ったまま、相変わらずのんきなエイジを思いっきり
指差して俺は絶句していた。
「は?」
「だ、だから・・っ!なにしてんだよ!!」
「あ?何って・・ソイツにキスのやり方てーねーに教えてやってんだ
よ。な、先生?」
「え?う、うん。」
話を振られた小野は笑いをこらえられない感じだ。俺は馬鹿面で柱にち
ゅーしている和菓子屋の息子を無視して、ヤツのもとへずかずか近づい
ていった。
「小野、お前、ちょっと来い!」
「へ?僕なの?」
急に指名され笑いに驚きを混ざった表情を見て、俺はちょっとくらっと
した。
くそ、こんな顔にも反応しちまうのか。・・重症だ。
それでも小野の手をぐいっと引っ張って、階段へ向かう。
「エイジ、お前明日まで謹慎だ!」
「え〜なんで!?俺が何したっつーんだよオヤジ!おい聞けよ!」
「こいつの世話でもしてろ!」
がこんっと和菓子屋を蹴飛ばし、小野を連れて俺は店へ降りる。
「ちょっ、オーナー!」
「お前には話がある!」
何か勘付いた様子の影はほっぽいて、自慢のフェラーリに小野を乗せ無
言で車を走らせる。
「・・すいません。つい面白くって。」
無言の重みに耐えられなくなったのか、小野がもうしわけなさそうに口
を開く。
ちがう、お前にそんな顔をさせたくて連れてきたんじゃないんだ。
「・・・。」
俺は何も言えず、混乱して狼狽した自分をなだめていた。小野は黙り、
心配そうな、すまなそうな視線を俺に注ぐ。
痛い。
そのまま俺はなすすべなく、とりあえず小野を家に送ることにした。

小野のマンションの前で車を止めると、
「オーナー、あの、ほんと今日はすいませんでした。反省してます。だ
から、神田君をそんなに怒らないであげて下さい。彼は店を乱すつもり
はなかったんです。僕は処分してもかまいませんから、彼は許してあげ
てください。」
途端に、俺の中で何かがふつりと切れる音がした。
「お前は、そんなにアイツがいいのか?そんなに大事なのかよ?俺は、
俺はどうなるんだ!」
急の大声に驚いた小野の顎に手をかけて、その唇をふさぐ。びくっとし
た小野の肩を捕まえ、想像した以上に細い体を抱き寄せる。
「・・・っっ、ん・・ぅ・・・ぉ、オ−ナー・・・」
小野から洩れる息が、俺にはっとさせる。
「す、すまん・・」
力を緩めて、唇を離す。
「オーナー・・」
「すまん・・俺なんかオカシイよな。」
「いえ・・」
「すまんっやっぱなんか変だわ。お前、早く帰れ。このままじゃお前に
なにするかわかんねえ。」
早くこの事態をなんとかしなければ。壊れてしまう。俺も、コイツも。
「いえ、いいんです。」
・・・え?
「いいんです、オーナー。多分・・僕も、変なんです。」
「・・・?」
「部屋、ちらかってますけど。上がってってください。お茶くらい出しますから。」
小野は、なぜか俺より落ち着いて言葉を並べる。そして、柔らかい、初
めて見る気がする笑顔を向けていた。

どこか・・何かいつもと雰囲気の違う小野がいた。






ああ〜ついつい衝動に任せて書いちゃいました。
アンティークの再放送でちょうど例のキス?シーンを見ちゃったもんで・・
でも自分的桔平さんと藤木直人は最高のカップルっす!!
最近は藤木直人はイマイチなんだけど、小野の時は最高!桔平さんはいつでも最高!

この話、まだ続く〜だってまだHしてないじゃん!(ぉぃ)
そして意味深な小野〜ぶっちゃけ確信犯。誘い受け最高!キャー★
小野視点でも書きたいな〜時間あればな〜くそっ

馬鹿ですんまそん・・
2002・9・13