ココワ RIKO ヒトリノ セカイ デス ケッシテ現世ニ モチカエッテハ ナラヌ
mimi wo fusage! meotojiro! watashiwa darenimo sukuwarenai・・・

大きな体は巨匠の名に恥じないものだった。190cmは超すであろう巨体でありながら。
その作品はまるで生命が宿っているかのように繊細な輝きに満ちていた。
やがてMACが台頭し、最先端と仕事のスケジューリングにそぐわない人々は否応なく淘汰されてきた。
しかし、彼はその時代の波を悠然と泳ぐ鯨のように泰然自若として
MACを我が物にせんと猛烈に習得に励んだのだ。
時々にあって、ワタシがおじゃますると彼は必ず「彼女は日本一のPHOTO SHOP使いです。」と
必ず根も葉もない事を大まじめで紹介してくれた。そのたびにワタシは小さい体を
ますます小さく縮めながらちょこんと隅っこに座っていた。
そして、ワタシのつたない作品を見るとニコッと笑って、その大きな指で小さな×マークをくれた。
ある秋の暮れに巨匠は、小さな小さな木箱に入っていた。お葬式には髪の毛の赤いのや、黄色いの、
果てはモヒカン刈りまで何百人もいるのではないかと思われた。みんなワタシぐらいの年代だった。
巨匠はまるで童話の「巨人」のように子供たちに愛されて、そして、逝ってしまった。
きっと彼は童話のように天使に導かれて天国にいって
すごい、あたたかなデザインをしているにちがいない・・・・・・・・。
・・・くりくりした少年の瞳で・・・
(RIKO-2001 autumn)