ココワ RIKO ヒトリノ セカイ デス ケッシテ現世ニ モチカエッテハ ナラヌ
mimi wo fusage! meotojiro! watashiwa darenimo sukuwarenai・・・

自分たちで貯めたささやかなお金と親の多少の援助で田舎に可愛らしい家をたてた。
やさしい木の匂いが「しあわせなんだ」と語りかけてきた。
結納をすませ、挙式は来月、というある日、彼は記者として海の向こうの国に赴いた。
真面目で正義感が強く一本気な彼だった。
時ありて、帰ってきたのは彼の着ていた上着だけだった。
硝煙の匂いと爆風でちぎれた、それはとても形見というには夢がなく凄惨なモノだった。
友人の心はそのモノに悲しくシンクロした。
そのモノを両手でギュッとだきしめ、だきしめ、唇を噛んで佇む彼女の中で
時間は止まり、世界は死んだのだ・・・・・。
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以来彼女の行方は誰も知らない。
沖縄の基地近くで働いているという噂もずいぶん前に聞いた。
人は心だけになってその時間を止めれたらどんなに幸せなんだろうか。
その体だけが残酷な現実を刻んでいくのだ。
・・・永遠に・・・
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(RIKO-2001
autumn)