長らくお待たせ致しました。このコンテンツも波平の花見依頼,休載状態でしたが, そろそろ定期的にアップしていこうと思います。一応作者の日常というお題なのですが, 私の日常自体,放送禁止であり,公共の場に載せれない。これが筆を遅らせた最大の理由であります。 というわけで日常にこだわらず,既に時効になったであろう過去の事件も含めて,これからご紹介していく次第です。記念すべき第1回は最近巷で何かと騒がしかった「選挙」について私が体験した初めての選挙戦をお題としましょう。 あれは8年前。夏。 私はまだ高校3年生でした。私の高校でも御多分に漏れず,生徒会なるものがあって生徒会長を1年生から3年生までの全校生徒による選挙で決定していました。とは言っても実質的に選挙が行われるのはごく稀で,大方は生徒会指導の教師が学年でトップクラスの秀才を推薦し,無選挙で当選というのがお約束でした。無風。与党も野党も無し。 オール与党。 ここは停滞した政界(!?)に風穴をあける時。 生徒会長候補者ゼッコーチョー・推薦人チョコボール・選対部長の私,我々3人で新党を結成し,選挙戦を戦うことにした。 しかし,素人の我々では何をすればよいか,判らない。 とりあえず朝,1年生のクラスを3人でバケツをほうきで叩いて練り歩いた。 公約も論点もあったものではないので,ただ無言でバケツを叩いて回った。顔を覚えてもらうという点だけでのみ,この戦略は有効であっただろう。それこそ1年生から見れば単なるチンドン屋にしか見えなかったかも知れないが。 この戦略を続けているうちに,瞬く間に体育館で全校生徒を前に行う演説の日がやってきた。 「このままでは勝てない・・・」 我々は戦略の練り直しを強いられた。 3つの点で相手候補者との差別化を行うのだ。@ビジュアルアピール A論点の明確化 B魅力的な公約 この3点に賭けることにした。 相手候補者の演説。 「私はよりよい高校に・・・」「風紀を乱さない・・・」 ありきたりな演説だ。 「勝ったな」私は確信した。 ゼッコーチョーの演説。彼は柔道着で登場した。背中に「若大将」。ここで若さ・スポーツマンシップをアピール。ここで放送室で私が「蒼い星屑」「お嫁においで」を流す。 熱唱する若大将。全校生徒は眼を丸くしていた。あるいはこの時点で引いていたのかもしれないが。まずビジュアルアピールは成功だ。 続いて演説に入る。論点・公約をどこまで確約できるかが勝負。昨晩我々が練った公約がポンポン飛び出した。 「私が生徒会長になった暁には,まず高校を現行の週休二日制から週休5日制にし,豊かな感受性を育てる時間を創ります!」 「毎日お弁当を作るのに苦労されてるお母さん!私が当選すれば完全給食制にし,睡眠時間を増やします!」 「20年以上伝統のある旭丘・開成定期戦を中止し,旭丘・有朋定期戦を新たに開始します!皆さん,これで常勝です!」 魅力的な公約の数々。大歓声に包まれ彼は演説を終えた。 教室に帰って投票。即開票。 なかなか当確が出ない。 長く感じられた時間が過ぎた。 落選。 狙っていた都市部1年生の無党派層をわりかし取り込んだものの,女性票を奪われ決着が着いた。生徒の母親に魅力的な公約を唄ったが,母親は有権者では無かったことも敗因の一つだった。「バカ」と書かれた票が多数在ったため,それらを我々の票と見なしていれば戦局は,あるいは変わったかもしれなかったが,選挙制度に問題があったというべきか。 選挙戦惨敗の責任問題や学校当局の圧力(破壊活動防止法)により我々のチョコボール新党は解散を余儀なくされた。開票に教師の不正が在るのでは・・・と言い張ったが無下に却下され,初めての選挙戦は終わりを告げた。 今回の選挙で幸田シャーミンに入れようとして「シャーミン」と書いて,「社民党」の票として数えられたオヤジを見てふと,このエピソードを思い出したのだった。 続・・・くのか? |
