第一話 入学 入学式・・・毎年恒例のクラス発表。今年も立花星條学園中等部の新入生がキャアキャア騒いでいる。 そんな中。珀莉は両親と共に自分の名前をさがしていた。 母:「珀莉、あった?」 珀莉:「・・・・・・・・。あ!ママ、C組!」 母:「そう・・・。あれ?Cって真琥くんも一緒じゃない?」 珀莉:「え?あ・・・ホントだぁ!」 父:「友達できるといいな。」 珀莉:「うん!」 珀莉は明るい声で答えた。しかし、本当は友達なんてできない・・・そう思っていた。4年のころに友達をなくし、それ以来いろいろ あって親以外は信用できなくなった。唯一そばにいてくれた真琥斗とも最近ではあまり話すことがない。むしろ、信じて良いのか・・ ・・・と珀莉は思うようになった。家系が元極道だということから、周りが自分をさけるようになった・・・・なんて、珀莉は大好きな親に は言いたくない・・・心配かけたくない・・・・そう思って親の前では明るくしていたのだった。 珀莉:「パパ、ママ、早く行こー!」 珀莉は若い両親の手をひいて、3人は体育館に入っていった。 ――――入学式が終わり、親達はこのあとにある『保護者説明会』というものにでるため体育館に残り、生徒たちは教室に入った。 そして、しばらく20分間の休憩時間がもらえた。 教室内。珀莉は通学バックを自分の机におき、そのまま廊下に出て窓の外をずーーーーっと見ていた。周りは「あのこ、家系が極 道なんだって」とか、「相磯わるそう・・・」とか、「近づきがたーい」とか言いまくり。 そんな中、真琥斗ははやくも友人を作ろうとしていた。 祐:「なぁ、アイツなんで一人でいるんだ?」 早くも真琥斗と仲良くなった祐は、真琥斗に聞いた。 真琥斗:「俺にも分からない。いつのまにかあんなふうになって・・・。昔はもっと明るいコだったんだけどな。」 祐:「そっか・・・・」 祐は何かを考えていた。 真琥斗:「最近じゃあ俺のことまでさけはじめてさぁ・・・。」 祐:「真琥斗まで?」 真琥斗:「うん・・・・・。」 また祐は考え始めた。 真琥斗:「・・・・・・やっぱ・・・あのことが・・・・・・・・・・・・・・・・・。」 小声で真琥斗は言った。 祐:「なんか言った?」 真琥斗:「あ。別に・・・。」 祐:「俺、ちょっと行ってくる。」 真琥斗:「オイ!珀莉はちょっと機嫌悪そうだぞ!今。」 祐:「平気 平気」 真琥斗:「あ・・・・・・。まぁ・・・いっか。珀莉とも気が合いそうだし・・・。」 一方、珀莉のほうは・・・・・・・・不機嫌だった。さっき親からメールが来て、『説明会が長引きそうだから、先に帰っててね』ってい われたから。珀莉は『ママのいぢわる』と思いながら、メールをうっていた。 祐:「なにやってるの?」 珀莉:「へ?」 いきなり声をかけられ、珀莉の声は裏返ってしまった。ふりむくと祐が窓に座っていた。 珀莉:「な・・・・・・何?」 祐:「あ、メール中だった?ごめんごめん。」 珀莉:「あたしに何か用?」 祐:「別に。何となく。あのさ、あんたなんでそんな所にいるんだ?教室入りなよ!」 珀莉:「ほっといてください。」 祐:「なんだよ。心配してやってるのに。」 そう言って、祐は窓から降りた。 祐:「あんた、そう相磯悪くしてるから、何か言われるんだよ。それにさ「ほっといてください(珀莉)」」 祐が言おうとしたとき、珀莉にさえぎられた。 珀莉:「あなたにはあたしのことなんて何も知らないからそんなことが言えるんです。それにあなた、なれなれしいですよ」 祐:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・生意気。」 ストレートに祐は言った。 祐:「おまえ、俺より小さいくせして生意気なこといってじゃねーよ。」 珀莉:「な・・・・・・・・」 『俺より小さい・・・』。背が低いことをコンプレックスにしている珀莉にとって最低な一言である。珀莉は今までの顔とは違う、珀莉ら しい・・・・・・むしろ、子供っぽい顔でむぅ。っとふくれた。 祐:「へぇ・・。そうゆう顔もできるんだ。」 イヤミっぽく言った。 珀莉:「・・・・・・・・・・・・・・(///)」 珀莉は恥ずかしそうに目をそらした。 珀莉:「い・・・・いいかげんにしてください。(///)」 むきになって珀莉は言った。 祐:「わりィ。そういえば、自己紹介してなかったな。俺、安達 祐。よろしくな。」 さわやかーな笑顔で祐は言った。その笑顔をみて、珀莉は一瞬ドキッとしたがすぐに冷静をとりもどし、 珀莉:「よ・・・よろしくお願いします。」 と、さっきの冷たい表情で言った。そのとき・・・・・ 「あらぁ。祐君、入学早々可愛い子に声かけちゃってvv。」 という声が聞こえ、振り向くと優女がいた。 祐:「優女・・・。どうゆう意味かな。」 優女:「別に。あら。あなた・・・・・・・黒川 珀莉?」 珀莉:「そ・・・・そうですけど。」 優女:「あたし、雅 優女。よろしくね。さっき、あなたの噂を聞いたんだよ。相磯悪そうには見えないね。」 珀莉:「・・・・・・そうですか。」 優女:「うんvvv。ってか、可愛い。」 優女と話していて少しほっとしたのか、珀莉は微笑んでいた。しかし、やっぱりすぐ冷静になって、 珀莉:「そんなことありません。・・・あと、もうすぐ休み時間終わりますよ。早く教室に戻らないと教員が・・・。」 優女:「え?もう?」 珀莉:「先、教室戻ります。」 早歩きで教室に戻った。しばらくして、 祐:「何しにきたんだ。」 優女:「ちょっとほっとけなくって・・・・。」 祐:「あいつ、なにかあるぜ。きっと・・・・。」 優女:「祐はそうゆうコ、ほっとけないもんね。そうゆうとこ、神くんに似てる。」 祐:「兄貴と一緒にするな。兄貴はそんな性格じゃない。それに、ほっとけないわけじゃない。」 優女:「あらぁ・・・否定するの?本当、素直じゃないね。」 祐:「ほっとけ。」 優女:「じゃあ、あたしは戻るから。」 そういって、優女は教室に戻った。 祐:「・・・・・・・・・・・珀莉・・・かぁ。」 祐は悩んで、考えて、考えて、考えて・・・・・・・・ 祐:「ま。あとででいいか。」 考えをまとめてそのまま教室にもどった。 <第一話 入学 終わり。> |